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新型コロナウイルス感染の現状
(出典：Reuters）
今年に入ってから新型コロナウイルスが突然変異し、世界中で感染者が増えていると繰り返し報道されています。
首都圏では、緊急事態宣言が解除されて中心街では多くの人が集まっています。人々の表情も少し明るくなりつつあり、春ということで日本全体が暖かい雰囲気になってきました。ところが、変異したウイルスが感染拡大を始めたことを気にしている人は多いと思います。
すでに全国各地で変異株に感染しており、東京都や大阪府、宮城県などで感染者が増え続けています。
ワクチン効果に対するウイルス変異の影響
(出典：山中伸弥による新型コロナウイルス情報発信）
一方、海外ではフランスやドイツなどで変異株による感染拡大が懸念され、一部地域で厳しいロックダウンの措置が発動されています。「イギリス型」と「南アフリカ型」の変異株が見つかったそれぞれ現地では、「武漢型」から置き換わっていることが確認されています。
それに「ブラジル型」を加え、世界各地で第4波が始まったとのことです。変異したウイルスは、武漢型よりも強毒化しているようで、第3波の頃よりも高い感染力を持っていると言われています。具体的には、さらにウイルスが細胞と結合するタンパク質の量が増えているようです。
インドで「二重変異株」を確認 新型コロナウイルス
(出典：2021年3月25日 BBC）
そのため、武漢型のタンパク質を治験で使用し、抗体が作られたファイザー社やアストラゼネカ社のワクチンは、変異株に対して効果があるのか疑わしい、という意見が出てきています。特に、南「インドの二重変異型」が問題となっています。
現在、北半球が春を迎え、徐々に気温が上昇し始めていますが、そんなことは関係なく世界各地で感染者が増えています。変異株の特徴は、とにかく感染力が強いということでウイルス量が少なくてもすぐに感染してしまう可能性があります。
不思議なことに、海外からの入国規制を実施した「島国・日本」でも、変異種による感染者が増えていますが、菅首相が緊急事態宣言を解除した直後のことであり、ワクチンに効果がないことから一人ひとりの免疫力に頼るしかないように思います。
一方、アメリカでは「西海岸型」「東海岸型」などの変異株が都市部で見つかり、こちらも武漢型よりも感染力が高く、ワクチンでは体内に抗体が作られにくいものと考えられます。そして、今こそ、治療薬を世に出すタイミングであるわけです。
そのような状況の中、「ブラジル型」の詳しい情報がないまま、現地ブラジルの感染者数は増え続けています。おそらく、同じタイミングで出現した異変株であることから、ワクチンを接種しても効果はないはずです。
国内新たに2843人感染 大阪599人、宮城・青森最多―新型コロナ
(出典：2021年3月31日 時事通信）
他方、日本では武漢型とイギリス型の両方で感染者を増やし始めています。東京都や大阪府、宮城県、青森県などで目立った動きがありますが、首都圏から東北に移動した感染者のクラスターであると思います。
重症患者は思ったほど少ないですが、致死率は第3波の始まりと比べて上昇し始めています。第3波は、1月中旬から順調に下落が始まりましたが、一時的に収束してからは2月末頃に再び上昇し始めました。
このようなグラフの動きは、世界各地で同じような曲線を描いており、変異株による感染者数と致死率上昇のタイミングが完全に一致しています。本当の原因はまだ判明していませんが、4月は一時的に増えた後に収束する可能性が高いと思います。
私の周囲には感染した人はいませんが、この1年で病歴がない健康な40代、50代、60代が感染した話を聞かされ続けてきました。また、クラスターが出たことでPCR検査を受け、親子ともに陽性反応が出てビジネスホテルに2週間ほど監禁された人もいます。
札幌から100キロ以上離れた場所に住んでいる人であっても、隔離される場所は札幌市内のホテルであると聞いています。また、高熱が出ているだけでは軽症者扱いされ、頼み込んでも入院はさせてもらえません。
その親子は、すでに地元に帰宅し、体調が回復して職場復帰を果たしています。その後、後遺症が出ていないとのことです。人間は、年を取ると疲労感を感じやすくなるものです。頭痛なども頻繁に起きますが、後遺症についてははっきりとはわかっていません。
いずれにしても、新型コロナウイルスの恐ろしさを伝えることは難しく感じます。私自身、感染した経験がないのもありますが、決して甘く考えてはならないように思います。都市部の中心街の雰囲気は明るくなりましたが、感染拡大はまだ終わっていません。
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2021年4月1日
