私たち日本人が日本で生まれ育ち、ずっと使い続けている日本語は「母語」と呼ばれています。普段から、聞いたり話したりする言語であり、読み書きもしています。だから、生活していて不足を感じることは少ないと思います。
しかし、実は「書き言葉」は人類が使い始めてから2000年程度の歴史しかありません。「話し言葉」と異なり、原始的な生活をしていた時代には必要なかったのかもしれません。そのため、スキルの個人差が大きく、改めて訓練する必要があります。
これまで日本のテレビ局や新聞各社は、組織で集められた情報のおかげで情報発信をしてこれました。しかし、アメリカ大統領選挙の結果について、アメリカの大手メディアが書いた報道記事をそのままコピー&ペーストしてきたため、まともな報道ができなくなってしまいました。
日本人ジャーナリストや評論家の文章を読んでも明らかですが、情報収集するスキルが完全に失われ、自分の力だけで文章を書けなくなっています。複数のソースから得た情報を結びつけ、批判的に比較して分析するスキルもなければ、分野を横断して専門的なことを書くこともできません。
結局、ウィキペディアに書かれているようなステレオタイプな内容か、御用学者が時の政権にご機嫌を取るような内容しか発信できなくなっています。彼らこそ、これまで組織が育ててこなかった証拠であり、自分の能力を勘違いさせられてきた人々です。 |