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Atlasマンツーマン英会話の低荒利益による低料金サービス

ピーター・ヨネナガは20代の頃に英語がうまく話せないヒスパニック系、いわゆる不法移民のメキシコ人など語学のハンディキャップや教育により「貧困」で苦しんでいるアメリカに住む人たちに出会い、「低荒利益による低料金」で商品を消費者に届けたいと考えた。

 

そのため、教室を持たずに講師をカフェや自宅に派遣する「講師紹介型英会話スクール」と呼ばれることをよしとしなかった。その理由は、粗悪な外国人を講師として扱うスクールとしてイメージダウンにつながるからである。

 

それよりも、教室のテナントが高い主要ターミナル駅近くに置いて講師も生徒もアクセスしやすくし、マス広告をしないでその分低料金で会員に提供するという考え方を採用した。

 

① マンツーマンレッスンの荒利益率は10%未満をルール化

 

Atlasではマンツーマンレッスンの荒利益率を10%未満ときめ、それ以上の荒利益をとらないと営業利益がでない教室を持たないことになっている。

 

語学スクールでは基本的に授業料の返金制度はない。従って、レッスンのコマがもらえない人気のない外国人講師はダンピングの対象になったりする。それが大きなコスト負担になるのだ。

 

逆に荒利益率を10%以上の教室を持たないと決めておけば、売れ残る外国人講師の心配が軽減される。そのことを経験的に知ったのか、Atlasは創業以来、荒利益率10%未満をルール化した。それが大きな特徴である。

 

また、伝統的な語学スクールの平均的な荒利益率は30%である。このルールを設けることによって売れ残りの外国人講師を自動的に正当に評価して排除できると同時に、すべてのコースが他のスクールよりも低料金でサービスを提供できるという仕組みができることになる。

 

その結果、アトラス株式会社の荒利益率は毎年10%前後である。通常の語額スクールの荒利益率30%以上より圧倒的に低く「どこよりも低料金でマンツーマンレッスンを提供する」を実現している。

 

余談だが、Atlasの由来はギリシア神話に登場する神で巨躯を持って知られ、両腕と頭で天の蒼穹を支えるとされる。名前は「支える者」・「耐える者」・「歯向かう者」を意味する古印欧語に由来する。また世界地図という意味も持っている。

 

② Atlasはどうすれば低料金でマンツーマンレッスンを提供できるかを考える

 

Atlasがいかに低料金のマンツーマンレッスンにこだわってきたのかを示す記事がある。北海道新聞で掲載された記事で、その後も多くの掲示板やブログで引用されている。

 

「普通の語学スクールであれば、今40分7,000円で売っているマンツーマンレッスンのチケットを7,500円か8,000円で売るにはどうすればいいのかと考える。しかし、Atlasは今60分3,000円で売っているマンツーマンレッスンを、どうすれば60分2,314円(税抜)まで下げることができるかを考えている。考えてみれば、これはビジネスを成功させるための一つの秘訣といえるかもしれない。」

 

ここでも削除という言葉をあえて使うとすれば、Atlasは可能な限りの経費を削除して、究極的には、語学スクールとしては一般的には粗利益を30%とらなければやっていけないという既成概念を削除したと言えよう。




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