Atlasマンツーマン英会話は全国6エリアに進出し、各エリアで「会員制語学スクールクラブ」というビジネスモデルを展開し、その地域の特性を取り入れ、その地域の消費者や産業に様々な影響や効果を与えている。新しいエリアで開講して1年も経つとAtlas現象とでもいえるものが生まれてくる。
5.「ママ友同士、ちょっとAtlasへ」
小学生の子どもを持つママ友同士が、子どもを学校帰りに教室へ連れて行ってちょっと私もマンツーマンレッスンを、ということも多くなった。講師とは子どもの悩みを語ったり、海外旅行の情報を交換したりするのだ。
また、併設されている韓国語学習施設「韓流サロン」で、好きな韓流スターの写真集や韓国ドラマの書籍で韓国語を学習している女性も多い。子育てに忙しいママたちにとって絶好の息抜きの場所なのだろう。
6.「Atlasは日帰りの海外旅行」
Atlasに通い事を「日帰り海外旅行」になぞられる人もいる。Atlasに週1回で通いことを非日常的体験と思うことで、海外旅行が当たり前の今の世の中で、「たかが海外旅行」がトレンドになっているというのは、考えてみれば不思議な現象である。
Atlasマンツーマン英会話は「会話の楽しさ」だけでなく、「会話の楽しさ以上の何か」を提供していることは間違いない。
7.人材派遣を利用しない直接採用が常態化した」
Atlas現象は語学スクール業界ばかりでなく、他の教育産業にも及んでいる。
Atlasが生まれる前は、直接講師を面接、採用することは難しかった。英語が理解でき、なおかつ外国人への見る目がある人間が業界にはいなかったためだ。また外国人インストラクターをガイジンポットなどのような人材募集広告に頼っていた。
しかし、Atlasが踏み台になって、直接自社サイトから申込みを受け、外国人の面接、採用する仕組みが盛んになり、今では常態化している。人材派遣会社や人材募集広告会社も効率化するために、合併による規模の拡大を図っている。日本の産業界も確実に変わってきている。
8.「無駄をなるべく排除する削除志向」
ここで述べることはAtlasや語学スクールの話ではない。しかしAtlas現象を語る上で大いに参考になることだ。
2010年頃から自動車やパソコンなどは、余分な機能を削ぎ落とし低価格の新製品を開発し始めた。あのトヨタも新興国向けに50万円の自動車を開発している。これらが示すことはAtlasがそうであるように、商品の機能を必要なものだけ残して、無駄をできるだけデリート(削除)することである。
このような現象があちこちで起きている。これは経済不況のせいでもデフレのせいだけではないだろう。もちろん、Atlasにそんな大きな影響力があるわけでない。ただ、消費も流通も無駄を排除する方向に動いているのではないかと思うのだ。
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