「教室に興味を持ってもらう」
体験レッスンの日程は決めておく 現在私の教室では、月4回の無料体験レッスンを実施しています。その日程・時間というのもこちらから指定しています。なぜ日時を指定しているかというと理由は2つあります。
1.日時の選択に、お客様に頭をつかわせない
2.日時決定をやりとりする手間が省ける
まず1に関してですが、人は基本面倒くさがり屋です。「いつでも良いですよ」という時間枠の中から、自分の空いた日時を確認し指定するよりも、決まった時間枠に自分のスケジュールがあうかを考えるほうが、遥かに頭を使うエネルギーが減ります。その代わり、私の教室では、指定した時間枠で万が一都合があわない場合は、ご希望にあわせて日時の調整をするという選択肢を提供しています。
2に関しては、何度もいいますが私たちは、資金もリソースも限られた個人運営の教室です。大手英会話教室のように、常に受付が案内できる体制ではありません。日時を一から個別に設定するには、思った以上にやりとりに手間がかかることがあります。
1,2件であれば対応可能かもしれません。しかし、10件以上の申し込みがあった際、一人一人に対応すると、かなりの時間と労力がかかってしまいます。丁寧なやりとり、お客様のご意見に自由にあわせてくれる柔軟性を逆に売りにできる教室もあるかと思います。私の教室の例は、あくまでも一例ですが、教室の強み、自分にあった形で提供していくことができれば良いと思います。
人は「何をやっているか?」より「なぜやっているか?」に心を動かされる
教室によれば、体験レッスンを実施することなく、実際のレッスン見学のみ受け付けているところがあるでしょう。それでうまくいっているのであれば何も問題はありません。
かつて私もレッスン見学のみを実施していた時期がありましたが、下記のような問題に直面したため、まずはしっかりと体験レッスンを受講していただくスタイルに切り替えました。
1.小さいお子様の場合、約1時間のレッスンを受け身で見学するのは退屈してしまう
2.下のお子さんがいた際、泣いたりすると教室を出たり入ったりするため、レッスンを受講している生徒達が集中できなくなってしまう
3.かといって、見学中に、実際の生徒と混じってレッスンに参加してもらうことは、説明がいつもより必要になり、進行上なかなか難しい
4.教室への思いや教材の魅力を発信できない
5.レッスンとレッスンの合間の10分間の休憩では、保護者の質疑応答に対応する時間が十分でない
体験レッスンの目的、それは何だと思いますか?もちろん「レッスンを体験してもらうこと」ですが、それは真の目的ではありません。当たり前ですが「レッスンを体験していただくことによって、数ある教室の中からあなたの教室を選んでもらうこと」です。
そのために必要なことは、レッスンそのものに魅力があることはもちろんのこと、「どんなお客様・保護者の問題解決をしているのか?」また、「なぜあなたはこの教室をしているのか?」そのストーリーを語る必要があります。目の前のお客様・保護者の方に納得をしてもらうためには、「英語が好き」「子供が好き」のマインドから、一歩踏み込んだものを持つ必要があります。
たとえば、私の場合、教室立ち上げのきっかけは、大手英会話教室の経験でした。当時感じていた疑問点を解決すべく、自分の教室を開校しました。幸運にも、私は、大手とは一線を画した素晴らしい教材とメソッドに出会うことができました。
そのため毎回自信を持って、体験レッスンに望んでいます。言語能力は、環境により育ちます。環境とは量なのです。この考えを元に、大手英会話教室では英語に触れる量が圧倒的に少ないのでは、私の教室では、大量の英語に触れるレッスンで、言語の素地を育てることができています。
また、大手の英会話教室では、1レッスン完結形のレッスンのため定着がしにくいのですが、私の教室では、大量を反復するレッスンにより、週1回のレッスンでも必ず定着するようにしています。
さらに、大手の英会話教室では、毎年購入する教材費が高いですが、私の教室では、毎年教材費を購入する必要はないカリキュラムを作成しています。
最後に、大手の英会話教室では、欠席の際、振替ができませんが、私の教室では、振替レッスンができるため、しっかりと力をつけていけるようにしています。
体験レッスンでは、現状の英会話業界の主流なスタイルに問題提議し、それらを解決すべく、今の教室を開校したという私のストーリーをしっかりと発信しています。うなずきながら聞いてくださる保護者の方もいます。 人は、「何をやっているか?」よりも「なぜそれをやっているのか?」にしばしば心を動かされるものなのです。
保護者の不安解消の場でもある 体験レッスンのターゲットはもちろん子供だけではありません。レッスンの内容や教室の雰囲気を見たいという目的もありますが、わざわざ足を運ぶ理由として、不安要素を解消しておきたいという場合も多くあります。
たとえば、よく頂く質問として 「教材費の購入の頻度(毎年購入が必要なのかどうか?)」や「月謝以外の出費の有無(入会金、施設費、家庭用教材)」について、そして「1クラス何人ぐらいいるか?」「1クラスの最大人数や女の子や男の子の割合」や「進学・進級した際、どこまでの伸びを期待できるか?」など、 レッスンの見学だけだと、これらの不安要素にきちんと対応できません。
レッスン後の10分間の休憩では時間が足らないからです。焦って急いで回答するはめになったり、また丁寧に対応したために、次のレッスンの開始が遅れてしまうことにもなりかねません。せっかく足を運んで頂くのだから、きちんと不安を解消できる時間を改めて設けるほうが、講師、既存の生徒、体験受講者全員にとって良いのです。 |