現在、かろうじて日本は国家としてなくなったわけではありませんが、政府が国民に対して適切な分配をしない以上、手持ちの資産をめぐり、「自立した日本人」と「依存するだけの日本人」の差は固定化され、二つの日本人が登場しています。
「自立した日本人」
自分で自分のことは面倒を見ることができる人のこと。経済が縮小しても、グローバルマクロ(世界的な資金循環)は止まりません。だからまずはその流れをつかみとり、センスを身につけることにより、最適なビジネスや投資を行っていくことが求められるようになっています。
そのための能力やスキルを持ち合わせているのがこのタイプの日本人です。もちろん、自分の未来のための年金は自分の手で創り出しています。本当の意味でのグローバル人材です。全体の10%ほどがこのタイプです。
「依存するだけの日本人」
自分で自分の面倒を見ることが出来ず、常に誰かに頼っている人のこと。頼ることが出来ないと分かると急に怒り出すのがこのタイプの日本人です。グローバルマクロを学ぼうとしないのでいつも損をしています。
だから、目の前で与えられた仕事しかせず、強烈なデフレ経済の今、ギリギリの給料だけで生活しています。今後、ますます内向きになり、SNSで鬱憤を晴らしています。グローバル人材の日本人とは対極にいます。全体の90%ほどがこのタイプです。
さて、私がこのように書くたびに必ず「格差社会を認めるのか!」と大声で叫ぶ人間がいます。だから冷静に考えてほしいのです。
人間は地球に生きる生物です。そしてすべての生物には弱肉強食の原則があり、適者生存の原理が働いているのです。大勢の人間が救急で生まれ、地球環境に作用を及ぼすということは。それだけ逆に大勢が淘汰される世界が後に訪れることを意味しています。
このことを誤魔化すために人間は「人類皆平等であり、等しく生存する権利を持っている」とする人権という考え方や、「誰もが努力すれば幸せな生活が出来るようにインフレを継続していくべきだ」という近代経済学の考え方を持っています。しかし、私たちはこの考え方が間違いなのを肌感覚で知っています。
そんな日本でも強烈なデフレ縮小経済へ進んでいく中、「自立した日本人」と「依存するだけの日本人」との間に激しい格差が起きています。デフレ縮小経済は欧米諸国の方がより速く加速しているので、「自立した日本人」であれば世界中どこにいっても歓迎されています。
しかし、「依存するだけの日本人」は意識を変え、行動を変えない限り、永遠にその地位から脱却することは出来ません。しかも今後、この手の日本人たちはやる気を完全に失い、その数はまずます増えていきます。そしてある時、「自立した日本人」と「依存するだけの日本人」との間のバランスが崩れ、後者が前者を引きずり下すことになります。
この時、日本人は総崩れとなり、世界から見れば日本人全員が「依存しているだけ」に置かれることになります。その時から日本という国は、まったく違う別のどこかが世界の中心になっていくでしょう。
しかし当分の間は、いくつかの条件が満たされる限り、日本はそれでもマシな状態に置かれます。他国の経済が崩落いている分、全員ではありませんが覚醒し、意識を切り替え、行動を劇的に変えた一部の日本人は上昇し、「自立した日本人」になることが出来ます。
そしてそうなるための切符は、今この瞬間にはまだ恵まれたスタート地点にいるすべての日本人がその手に持っているというわけです。私たちAtlasが実現したいことは2つあります。一つは、「自立した日本人」を一人でも多く増やしたいということです。そのためには、何もしないと「依存するだけの日本人」になってしまう人たちを一人でも多く揺り動かし、その発想と行動を変えてもらう必要があるのです。
二つ目は、一人、また一人と増える「自立した日本人」に、豊かさを与えてくれている場として日本と地球全体に対する意識を高めてもらうことです。まずは自分の国・日本を維持すること(税金の適切な配分と循環型社会の創生)を約束してもらわなければなりません。
それと同時に今、そのような豊かな状況に自分が置かれていることが続かないことを認識することです。「自立した日本人」がそれまでの作用により得たものを、最後は地球環境に再び譲り渡すという反作用をしなければならない時が来ることを覚悟してもらいたいのです。
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