現地時間の10月1日午後11時半頃、ラスベガスにある巨大カジノホテルのマンダレイ・ベイに隣接するコンサート会場で開催されていたカントリーミュージックのコンサートに集まった約22000人の観客に向けて自動小銃が乱射され、58人が死亡し498人が負傷しました。
犯人はスティーブン・パドックという64歳の男で単独犯だとマスメディアでは報道されました。マンダレイ・ベイの32階に借りていた2つの部屋から連射できるように改造したAR-15自動小銃で約9分間乱射を続けたとされています。パドック容疑者は1980年代に経理として働き、その後は郵便配達の仕事をしていたようです。しかし最近は、不動産投資とギャンブルで成功して富をつかみ、億万長者になったとされています。
IS（イスラム国）が犯行声明を出したものの、パドックは政治や宗教にはまったく関心がなかったとされ、犯行の動機は不明のまま今に至っています。銃の硝煙に反応した火災報知器で32階から射撃していることが分かり、警察が部屋に踏み込みましたが、すでにパドックは自殺していたようです。
これが日本やアメリカのマスメディアが報道している表向きのニュースです。しかし、インターネット上には、現場にいた人々が投稿した当局の公式発表とは食い違う膨大な量の情報があります。特にユーチューブの映像を見ると、公式発表とは矛盾していることが分かります。
人々が投稿したものでは、トロピカーナとベラージオという2つの巨大カジノホテルでも銃撃は起こっていたことが分かります。これは現場にいた多くの証言者が証明していますが、銃撃直後の状況がユーチューブにアップされています。しかし、アメリカのマスメディアではまったく報道されていません。
さて、こうした情報から見えてくることは、何かしらの組織が金属探知機とボディスキャナーのすべての公共施設への義務的な導入を推進するため、ラスベガスのカジノの安全性にいかに問題があるのか証明する目的で組織的に引き起こした事件である可能性があります。
したがって、報道されているように、スティーブン・パドックという軍経験がない単独犯による乱射事件ではないように思います。これを証明する具体的な事実があるわけではないですが、専門の調査ジャーナリストが本格的に調査することになれば事件の全体像は明らかになるはずです。
一方、事件後のアメリカ国内の世論の動向を見ると、この事件を計画した組織の意図が達成されつつあるのが分かります。アメリカでは、銃規制をめぐる議論によってカジノやホテルは危険な場所なので、こうした公共施設に高性能の金属探知機とボディースキャナーの設置を義務化すべきだという世論が盛り上がっているのが分かります。さらに、マスメディアもこの世論を強く後押ししています。
このような世論がこれから大きくなると、ラスベガスのあるネバダ州のみならず、アメリカ連邦政府のレベルで公共施設に金属探知機とボディスキャナーの設置を義務化する法案が可決される可能性があります。しかし、今回の銃撃事件が組織的に計画されたやらせならば、金属探知機とボディースキャナーの公共施設への設置の義務化だけが目的ではないように思います。事件の規模から考えてもそれ以外のもっと大きな目的があるはずです。
2001年9月11日に起きたニューヨークの同時多発テロなど、大きな事件が画策される際に複数の目的があることが普通になっています。その後、アメリカでは愛国者法などの制定による個人の自由の規制と警察国家化が進み、2002年からのアフガニスタンとイラク侵略戦争から2010年からのアラブの春にいたる中東全域の流動化が起きました。
そして今に至るまで、アメリカ国内の過度なナショナリズムと人種差別主義の拡散などの複数の目的があったように思えてなりません。そうであれば、今回のラスベガスの大規模な乱射事件にも、もっと大きな他の目的があるということでしょう。
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