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20代、30代の若い人に伝えておきたいこと② 「これから大きく変わる日本社会の価値観」

初の「大学入学共通テスト」きょうから
2021年1月16日 NHK NEWS WEBへのリンク画像です。

(出典:2021年1月16日 NHK NEWS WEB)

 

私の父は70代後半ですが、当時では珍しく東京のいわゆる「六大学」を卒業しています。だから、私にも東京の大学に行って欲しかったようですが、その理由は彼の世代では一流大学を卒業すれば何とかなったからです。

 

しかも、北海道だから北大ではなく、早稲田、慶應、立教、明治、法政、そして東大です。アメリカから9年ぶりに帰ってきた私は、帰国子女として中学3年の時にその理由を聞いてみました。

 

父が言っていたのは、学歴の話ではなく、優秀な大学には優秀な先生がいるという論理のことです。そして優秀な大学生が集まれば優秀な大学生が自然と集まり、当然、優秀な企業には優秀な社員が集まるというわけです。

 

ここで言う「優秀」という意味は当時と大きく変わっていますが、とにかく人生の本質であるように思います。今も変わらない不変的な法則であるということです。逆に言えば、クズな会社にはクズ同士が集まるということになります。

 

このような傾向は、永田町(政治家)や霞が関(官僚)、役所(公務員)にも同じことが言えます。結局、何も考えられない人間はロクでもない意思決定しかできません。そして、クズはクズ同士でさらに無能になっていきます。

 

だから、頭がいい人間は頭がいい同士が集まっていきます。そして、お互いのレベルを上げていきます。この文章を読んで頭にくる人もいると思いますが、このタイミングだからこそ私は真実を語る必要があると考えています。

 

私は今年49歳になりますが、もし我が子を教育するのであれば受験戦争を一切させません。権力者に都合のいいような偏った勉強ではなく、英語や国語、歴史、数学などを好きになれる「豊かな教養人」を育てたいと思っています。

 

結局、勉強することが苦にならず、興味や関心が湧いてきて勝手に勉強する子が最もバランスがいいわけです。

 

増える経営難私大の公立化〝延命策〟の懸念 大学はこんなにいらない
2020年8月6日 WEDGE Infinityへのリンク画像です。

(出典:2020年8月6日 WEDGE Infinity)

 

現在、バランスが悪いのは日本社会のほうであるのは明らかで、特に苦労しなくても母校のカリフォルニア大学(バークレー)やライバル校のスタンフォード大学(パロパルト)を卒業できるようにします。

 

ところが、私が幼かった40年以上も前から日本人の親は、小学生の時から我が子を受験のために学習塾に通わせています。何を勘違いしているのか、近くの英会話教室にも通わせている現状があります。

 

しかし、本当に頭のいい子は学習塾で解いている全く同じテキストやドリルを使っているだけです。日本の親というのは、その人生の本質にいつまでも気づかないまま時間と金だけを浪費しているわけです。

 

親の才能や学歴が問題ではなく、我が子に自然に学べるための生活をさせてあげることが大事なだけのことです。学ぶ環境がよければ、自然に成長した我が子はバランスの整った人物になります。

 

ただし、必要なのは我が子がどの分野に向いているのかです。学校やスポーツ、趣味などもそうですが、潜在的な性質を知ることから始まります。人には必ず向き・不向きがあります。本を読むことが好きな子はその関連分野に進むべきです。

 

逆に本を読むことを嫌いな子は、別の分野に進むだけの話です。そこでカネで何としようとしたり、押し付けたりと無理をするから我が子の魂が死んでいき、精神がおかしくなっていきます。

 

例えば、歌は得意でもピアノを弾くのが苦手な子の場合、無理やり弾かせるようにすると人格や人間性が壊れてしまう可能性があります。また、スポーツが苦手でも教師に向いている子もいます。スポーツ選手を育てるのに、優れたスポーツ選手である必要はありません。

 

それよりも、優れたスポーツ選手を育てるには優れた指導者が必要です。このことは、音楽家にも言えます。優れた演奏家は優れた教師にはなれないわけです。オリンピックの日本代表コーチは、金メダリストではないほうが多いと思います。

 

そもそも、金メダリストが名コーチなわけでもありません。しかし、名コーチがいなければ金メダリストは生まれません。どちらも平等であり、それに上も下もありません。上とか下とか言っているのは、現役時代に活躍できなかった無能な教師や親だけです。

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