例えば、アメリカは連邦政府と州政府があり、州によってそれぞれ決まりが違います。とくに教育制度は州によって違いが大きいので、子どもがいるならそのあたりも調べる必要がありそうです。具体的には、平均給与や平均家賃などはネットで調べることができます。
一方、ヨーロッパで英語が通じる場所は特定地域でのみの話です。意思疎通くらいはだいたいの人ができますが、手続きすべて英語でやるのなら限られてきます。
最近、フランスやドイツ、スペインなどヨーロッパ全域で難民の影響によって家不足にあるようです。大家からすれば、何十人も申し込んでくる入居希望者の中から、わざわざ英語しか話せないアジア人に貸す理由はないと考えています。
その国の言葉ができないと、家探しも難航する可能性が高いです。どうしても英語で生活したいのであれば、一定の国からの移民ではない外国人が多いところがいいと思います。とはいうものの、方言が強い地域にはお勧めできません。なぜなら、それに慣れてしまうと不便があるかもしれないからです。
当然、最初は名前が通っている大都市に住むのが安心だと思います。アメリカ西海岸であれば日本人にとって馴染みがあるロサンゼルスやサンフランシスコ、東海岸であればニューヨークです。ヨーロッパならパリやベルリン、バルセロナというところです。
しかし、これらの世界的な大都市というのは、日本で言えば東京の新宿に住むようなことです。つまり、中心地に住むには高い家賃を払う必要があります。現実的に考えて、中心地から電車で1時間はかかる場所に住むとします。
例えば、私が長年住んでいたサンフランシスコであれば、電車や車で1時間で東にバークレーやオークランド、ヘイワードという街があります。しかし、南に行くとシリコンバレーにあたるため、さらに家賃が高くなる傾向があります。
このあたりの中規模都市はのんびりしていますが、決して殺風景ということではありません。ヨーロッパでもある程度の規模の都市なら新市街と旧市街があり、旧市街には美しい街並みが残っています。
都会でなくても良いのであれば、街によって雰囲気が変わるヨーロッパでは様々な規模の都市を視野に入れる必要がありそうです。とは言え、最終的には直感というものが左右することになることがあります。
一度その場所に旅行に行くことで、興味深い街であっても自分が住むということにピンとこなかったりするのであれば、すぐさま違い街を探すべきです。その街が悪いということではなく、そういう直感というのも重要さと言うことです。
ガイドブックやその街を舞台とした映画や小説などを読むのも一つの手かもしれません。海外移住と一口で言っても、どの都市に住むかによって海外生活が天国にも地獄にもなります。どこの国にするかももちろん重要ですが、どの街に住むかが重要です。
気に入らなければ引っ越すだけですので、どうせ住むのなら気に入るところに住むべきです。というわけで、今回は続きとして、私ならこのような感覚で住むところを決めるという方法ををまとめてみたわけです。
人それぞれ様々な事情がある中、仕事や大学の都合で住む場所を選べないなら話は違いますが、自由に選べるのであれば、まずは自分の気に入る街に行くことから始めましょう。
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