先週は友人に誘われて、小学校英語活動研究発表会に行ってきました。地元はもちろんのこと、日本各地から体育館いっぱいの先生方が来ています。そこで行われた講演会で目にしたことですが、講演者は小学校英語を教科にしようと音頭をとって来られた某有名大学の名誉教授でした。その話を聞いて、私は椅子から転げ落ちそうになるほどの衝撃を受けました。
この方は釣りが趣味だそうで、イギリスに留学しているときも魚釣りに行かれたそうです。その時の話が、「池に行ってみたら、現地の人が魚釣りを楽しんでいたので、ここには魚がたくさん寄ってきますか?」と話しかけたかったそうです。
でも、釣りのことを話題にするのに必要な、竿とか餌といった単語を英語で何というのか当時は知らなかったので、コミュニケーションを取ることができなかったそうです。その名誉教授は、「これからの若い人は、私のように残念なことにならないように、そういう場面を授業の中で設けたりして、練習してもらってください」 というものだったのです。
留学されていたのが子どもの時というわけではなく、教授という地位についてからの留学の話だったのです。そんなおエライ先生が、これっぽっちのコミュニケーションをイギリス人ととれなかったと言われるのです。そもそもコミュニケーションは、言葉だけで行わなければならないものではありません。
単語がわからないのなら、身振り手振りで伝えれば難なく伝わります。「コミュニケーション」について講演をする大学教授が、ボディーランゲージを使えばいいということさえ思いつかないというのです。これが、現場は準備不足のまま、メリットとデメリットをしっかりと検証することもないままに決まってしまった小学校英語の舞台裏なのです。小学校から英語をやって、何かが変わる予感をしますか?
私が見た授業公開はこんな感じでしたが、相当な時間を費やして研究、準備されたとかで、一つのクラスにつき、担任とALT各1名、そして地域協力者3名が関わって、週1回集まって打ち合わせをしたそうです。
その割には、お店屋さんごっことか、民間の子ども向け英会話教室であればどこでもやっているようなありきたりの内容ばかりでした。膨大な税金を使い、時間をかけ、これほどにくだらない授業を展開することになるとは思いもしませんでした。
これなら英語のビデオでも見せておいたほうが、よっぽど効率的です。先生の負担も軽くなるでしょう。他にチャンツーを取り入れた授業もありましたがこれがひどかった。日本人の専門家が作ったチャンツーなのに、これがみごとに和製チャンツーなのです。
英語のリズム感を養うためといいながら、演歌のようなリズムにのって、ずんちゃっ、ずんちゃっと英語を歌わされるのです。英語話者の人が作ったチャンツー教材は、すでにたくさんあるというのに、それを使わずにわざわざ税金を使って使えない教材を作っているのです。
でも、どれほど粗悪な教材なのかを判断できる人がほとんどいないため、教材制作会社は儲け放題というわけなのです。というのが新たに始まった小学校英語の実態です。みなさんも地域で公開授業があれば参加してみてください。 |