それではまとめとして、全体を通しておすすめしてきたことを、再度コンパクトに集約してみましょう。
以下のアドバイスは、英語を勉強している生徒、学生のみなさん、そして英語を再開しようと考えている方々に向けて書いたものです。例えば、挨拶や趣味の話だけでなくもう少し突っ込んだ会話がしてみたい、英語の小説をそこまで苦労することなく楽しめるようになりたい、ネットの記事に英語でコメントしてみたい、そういうケースです。
英語を学習すること自体が目的の人、TOEICなどテストの点が上がればそれで十分な人、仕事や学問で専門的な英語を使うといった場合を想定したアドバイスではありませんので、そこは誤解のなきようお願いします。
① 英語の基礎学習は中学レベルで十分 勉強して知識ばかり増やすと「知っている⇒間違いが気になる⇒使うことを躊躇する」悪循環に陥ります。
② 紙の辞書はいらない 引く時間がムダです。和訳がのった解説書、アプリ、ネット辞書、何でも手っ取り早く使えるものでOK。
③ 参考書で勉強しない よけいにわからなくなります。気になることを調べる時だけ使いましょう。
④ 「文法用語」は気にしない 日本語をいくら勉強しても英語はできません。
⑤ 丸暗記はしない 丸暗記が通用するのは若い時だけですし、丸暗記では使える英語にはなりません。
⑥ スペルは基礎単語だけでOK 英語を手書きすることなど滅多にありませんし、必要ならスペルチェッカーを使えばいいことです。
⑦ ノートも最小限に ノートをとる暇があったら、音読でもしましょう。
⑧ トレーニングと名の付くことはしない ズバリ、続きません。
⑨ 日本語で理解しようとしない 日本語で機能する脳の部分をシャットダウンするぐらいの気持ちで、日本語に頼らすに英語に触れましょう。
⑩ 100%理解しようとしない 全てがわかるというのは幻想です。わからないことは、いつかわかればいいなぐらいで先にすすみましょう。
⑪ 正しい=通じるとは限らない 正しく話そうとして寡黙になるより、たくさん話したほうが通じます。
⑫ 英語の音を身近に わかろうとせずに、聞き取れるかどうかは意識せずに、まずは英語の音が耳に入ってくる環境作りを。
⑬ 発音は気にしない 発音は個性です。人とは比べずに、オンライン英会話でも何でも使って話す機会をもっと増やしましょう。
⑭ ネイティブを目指さない 海外の日本語学習者が「日本人並に日本語が使いたい」と言ったら、飛躍しすぎだと思いませんか?
⑮ 興味が持てる素材を使って英語に親しみましょう 興味がなくては頭に残りません。読みたくて・観たくて・聞きたくてたまらない素材を見つけましょう。
⑯ 一度にたくさんより、毎日少しずつ 焦って息切れするより、ゆるなが(緩く・長く)が効きます。
⑰ 肩書きある専門家やカリスマ講師より身近な英語ユーザーを頼りに 自分にとって目標となる人を探してアドバイスを受けましょう。
⑱ 学習雑誌の話を信じない how to の多くは、一般の人が真似できないからこそ記事になるのです。
⑲ 具体的に英語を使ってしたいこと・できそうなことを常に頭に置く 目的によって必要になる技能や知識は違ってきます。漠然とやっていてはユーザーになる日は来ません。
⑳ ネットに強くなろう 英語とネットはもう切り離せない関係にあります。
㉑プライドは捨てる 「おさなご」に戻った気分で、あるがままの英語を素直に吸収していきましょう。 |