「自分を安心させてあげましょう。すべての恐れから全ての不幸が始まります。だから恐れじゃなくて愛を出しましょう。」
このような話を聞くと、恐れがなければ人を支配したいとは考えることはなくなるはずです。ましてや社会構造的なピラミッドを作りたいとも思わなくなるでしょう。人を支配したいと考える人は、人一倍恐れが強い人です。そして、人からエネルギーを奪う人には2種類います。一つは、憐れみ犠牲者タイプで、二つ目は、怒鳴って威張る独裁者タイプです。
憐れみ犠牲者タイプは、常日頃泣き事を言って暮らしています。「親に虐待されて…」「職場でいじめにあって…」などと自分は被害者だと語ります。その人は被害者になることで相手から同情と言うエネルギーを吸い取って生きています。一方、独裁者タイプは、常に威張ったり怒鳴ることで相手からエネルギーを吸い取っています。
ところで、なぜこの2つのタイプの人はそんなことをやっているのかというと、それは劣等感があるからです。そして、その劣等感の正体とは、恐れなのです。現代人は先祖代々、親から子へ、そして子から孫へ恐れを植え付けられて育てられています。さらに、この50年ほどはテレビや新聞などマスメディアによる恐怖を植え付けられていることは誰でも知っています。
さて、この世の中には、誰の目にも明らかに不幸な人と幸せな人がいます。しかし、お金持ちが幸せかと言うとそうでもありません。お金を多く持っているかどうかはあまり関係ないことが分かります。学歴が高いか低いかもあまり関係がないようなのです。
要するに、医者や弁護士になったらといって、幸せかというとそうでもないというわけです。例えば、一般的に医者というのは、威張る人が多いといいます。それは劣等感から来ているのではないでしょうか。つまり、専門的な職業に従事する人は業界内でもっと優秀な人と比べられて育てられているということです。
もっと言えば、成績の良い子どもは校内でもっと成績の良い子どもと比べられています。「もっと勉強しないとどうするんだ!」と幼い頃から親や学校の先生に劣等感という恐れを植え付けられていることは理解できるはずなのです。
さて、この世界には、誰の目にも明らかに地獄で生きている人と天国で生きている人がいます。それは、恐れを持つ時間が多いか少ないかだけのことです。ただそれだけのことです。もともと地球は素晴らしい星なはずですが、恐れが多いと地獄で生きることになるわけです。だから、お金持ちや高学歴者が幸せかというと、そうでもないということになります。
テレビを見ていると、ニュースやコマーシャル、番組内で恐れを植え付けることばかり伝えていることが分かります。例えば、「国の財政が破綻寸前」「病気になったら大変なので今のうちに保険に入りましょう」などというものです。そうすると、現在も怯えている人間がさらに怯えるようになります。
そのように、怯えることばかり考えているなら、「嬉しい」「ありがとう」「感謝します」と言った方が何十倍も気分が良いことは誰にでも分かるはずです。早い話、恐れがあなたを不幸にさせているのです。恐れて押しつぶされそうになると人はおかしな方向に向かってしまうものです。饅頭でも押しつぶすと横から餡が出てきます。
それが、怒鳴る方に出る人と憐れみ型で出る人と2タイプあるということなのです。人類が地球で学ぶべきことはたった一つしかありません。それは、自分を尊重し、自分を愛して、自分を尊敬することです。
あなたの親も完璧ではなく、あなたも完璧ではありません。「完璧ではないのに、僕(私)頑張っている。」まずは、そうやって自分を褒めてあげましょう。いちいち人を見て心配することをやめてみましょう。なぜなら、心配とは恐れから出るものだからです。
それに対して、尊敬や尊重というのは愛からしか出てきません。例えば、日本人の母親が自分の子どもに向かって、「お金がなくて食べていけなくなるかも」「あんたが心配で心配で」というのを良く耳にしますが、そうではなく「あんたのことを信じてるからね。」「こんなお母さんだって今まで生きて来たんだからあんたなら大丈夫だよ。」と、そう言うべきなのです。
そういう言葉には恐れがなく、愛しかありません。「政治が悪い、官僚が悪い」ではなく、「政治家も頑張ってる。官僚も良くやっている。社長も上司も一生懸命だ。」と皆を尊重した時、この世界はたちまち天国になるでしょう。
恐れというものは、灯りをつけると消えていきます。恐れが心に出てきたら、まずは恐れを潰す癖をつけましょう。恐れを生み出すものを潰してしまえば良いのです。恐れは勝手に出てくるものです。恐れが出てきたら、「自分はラッキーだ。」劣等感が出てきたら、「自分は頑張っている」と尊重するわけです。そういう癖をつければ良いのです。
恐れとは、嘘の情報であり、単なる妄想です。この妄想に騙されてはいけません。恐れより愛の方が多い時間を作ればいいのです。なぜなら、愛を失くしているのは、恐れだからです。恐れから出る言葉が地獄からの伝言です。恐れは、闇と同じで電気をつけると消えてしまいます。
しかし、闇のままでいると、また恐怖が出てくるのです。夜になれば一斉に闇が出てきます。恐れは自然循環の巡りで出てきます。だから、恐れ(闇)が出てきたらすぐ灯りをつけるのです。つまり、愛から出る言葉が天国からの伝言になるというわけです。
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