感染者数の多い国と地域新型コロナウイルス(16日2時現在)
(出典:2020年3月16日 NHK NEWS WEB)
新型コロナウイルスは、中国で沈静化しつつあるものの、ヨーロッパのイタリアやスペイン、フランスなどをはじめ、世界的に感染が拡大しています。感染の拡大は続いているものの、回復率は顕著に上昇しており、致死率はほぼ横ばいで推移しています。
しかし、国別で比較すると中国の拡大は減速しており、回復率の上昇と致死率の低下が目立つものの、イタリアやイランでは状況が悪化しています。一方、感染源であった中国の致死率の低下が目立っています。
他方、イタリアの状況は深刻で回復率が低く、致死率も2003年に発生したSARSウイルスを上回っています。また、韓国は一時的に感染が拡大したと騒がれたものの、現在はさほど悪化していないようです。
回復率と致死率はどの国よりも低くなっています。PCR検査をドライブスルー形式で大量に行ったからでしょうか?韓国ではイタリアと異なり、医療体制が充実している効果が出たように思われます。
欧州がパンデミックの中心」 WHOが見解示す(20/03/14)
(出典:2020年3月13日 Youtube:ANNnewsCH)2022/8/30 Youtubeにより非公開とされました
今後、最も危惧すべき国はイタリアであるように思います。イタリアは、ヨーロッパでの新たな感染拡大の中心になる可能性があり、むしろイランよりも危険な状態に入ってきました。14世紀のペスト(黒死病)のように、全人口の80%が死亡したイタリアが今回もその舞台になりつつあります。
(出典:2020年3月14日 Twitter@restivogab)
先週のイタリアの様子ですが、各家庭ごとにマンションに引きこもりながらもお互いに励まし合っています。また、イタリアと同様に都市が封鎖されてしまったスペインでも、皆で励まし合っている動画がアップされています。
(出典:2020年3月15日 Twitter@SpainMFA)
このように、近所にいる人々が励まし合う姿は素晴らしいですが、隣人の名前さえ知らない日本人はこのような状況になればお互いに励まし合うのでしょうか?私には、どうしてもそのようには思えません。
動画を観ていると、中国・武漢の初期と似ている現象が起きています。2月初旬頃、武漢ではお互いに歌を歌い合ったり、励ましあったりしていたわけです。その後、2月中旬頃の末期ではまず食べ物がなくなり、紙幣を窓から投げ捨てたり、飛び降り自殺なども多発しました。
中国とは文化が異なる楽観主義のイタリア人が、武漢人と全く同じようになるとは思えませんが、時間が経つにつれて気持ちが弱くなってくるのは明らかです。政府や各自治体は、人々を支援をする必要があります。
ちなみに、日本のマスメディアが発表している各国の感染者数ランキングを見ると日本は先進国で〇位に位置し、多くの海外の統計ではクルーズ船の「ダイアモンド・プリンセス」の感染は個別の独立したケースとして扱い、日本の感染者数から除外しています。
新型ウイルス国内感染者は計804人に(クルーズ船など除く)
(出典:2020年3月16日 NHK NEWS WEB)
日本は、テレビや新聞報道とは異なり、必ずしも感染者数が多い国ではないことがわかります。感染者数は毎日増加しているものの、今のところ爆発的な増加は起きていません。当然、終息する状況ではありませんが、感染の拡大はそれなりにコントロールされています。
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