私たちは、春の嵐の前の静けさを感じる中、あらゆる報道記事を見ても本当に世界中が静まりかえっているのことがわかります。いよいよ何かが大きく起きる可能性が高くなってきました。
世界経済では、まずアメリカのトランプ大統領が、金利を上げずに金融緩和を再開すると発言しています。そして、それに続けとばかりにヨーロッパでも利上げをやめる方向に舵を切りました。しかし、日本だけは従来通りのマイナス金利政策の続行を表明しています。
そのような状況の中、金融緩和によって再び米ドル、ユーロ、そして日本円はさらに大量に印刷され、市中(銀行)にばら撒かれることになります。そして、それによって副作用が生じることから、私たちがこれまで経験したことのない何かが起きることになりそうです。
ニュージーランドやオランダでの銃乱射事件や、震度6弱程度の地震では、もはや世界は動じなくなりつつあります。それよりも大きな世界的変動が私たちに襲いかかってくるように思います。
私は、それを静観しながら自分の運命を受け入れる準備をしています。そして、自分の頭で考えながら、あらゆる事態の予測を定量分析によってデータを収集し、定性分析によって予兆を感じているわけです。
例えば、トランプ大統領との米朝首脳会議が交渉決裂した2月末の後、早速3月に入ってからは、北朝鮮の金正恩委員長が核実験と核ミサイル実験を再開したという報道がされています。同時に、防衛関連銘柄と呼ばれるいわゆる軍事株が、急激に乱高下し始めました。
その中でも、石川製作所を筆頭に、細谷火工、豊和工業、そして重松製作所という日本を代表する4大軍事銘柄が大きく動いています。北朝鮮が、アメリカ本土に届くといわれている1万キロ以上も飛ぶICBM(長距離核弾頭弾道ミサイル)の実験を再開するようになれば、、その時は在日米軍が本気で動き出すことになります。
一方、金融・経済の場面でもアメリカ国内では大きな論争が起きており、今後は重要な時代の転換点に入ってきたような話がされています。世界情勢は、先に向かっても地獄、退いても地獄のようになってきています。
例えば、最低限度の低所得者層の全ての国民に対して、アメリカでは月額1,000ドル、ヨーロッパでは月額800ユーロ、そして日本では月額10万円程度を政府が支給するという、ベーシック・インカム(生活保護政策)の議論がされているわけです。
実際に、各国政府と中央銀行(日本は日銀)が、「どこまで巨額財政赤字(借金)を積み上げても仕方がない」という、経済理論がテレビや新聞などで公然と主張されるようになりました。それに対して、トランプ大統領は反対していますが、いつものように演出であるものと考えられます。
なぜかと言えば、トランプ大統領は20代の頃から巨額の借金を抱え、商業ビルや都市開発デベロッパーとして、そして経営者として生き延びてきたからです。そして今、22兆ドル(2400兆円)の政府財政赤字を抱えた政権の責任者でもあります。
だからこそ、低所得者を支えることよりも何とか株価を維持し、株式の配当で年金暮らしをしている中産階級の保守的な老人たちの機嫌取りをやりながら、政権の支持率を上げているわけです。これが現在のアメリカ政治の現状です。
トランプ大統領は大統領の権限によって、金利を上げずにFRB(米国連銀)に政府の借金を引き受けさせるという、金融緩和以外にもはや方法がないのは明らかです。それによって、アメリカ企業は銀行から資金が借りやすくなっていくはずです。
しかし、このままでは金融市場にはさらに巨額のマネーが投資されることになり、いずれ大きな副作用が生じることになるということです。近い将来必ず、2008年に発生したリーマンショックをはるかに超える金融危機が起こるということです。
もはやアメリカ国民は、誰も今以上の税金を支払うことはしないわけです。それなら政府とFRBがどこまででも借金を増やしてゆくしか方法がないと、トランプ大統領は居直っています。 要するに、これが今のアメリカであり、それに日本を含む世界各国が引きづられていくのは明らかです。
このトランプ大統領の動きに、世界中の国際銀行家や投資家が不安を感じ始めており、もしデフォルト(債務不履行)危機と金融市場の大暴落によって大恐慌が起きれば、自分たちが隠し持っている資産が奪い取られてしまうと考え始めていると思います。
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