新型コロナ日本感染ルーツとウイルスの種類:中国のゲノム分析から
(出典:2020年3月10日 Yahooニュース)
今回、中国やフランスの免疫学の研究者たちが発見したのは、新型コロナウイルスには体内に侵入する経路が2つあるということです。
一つは、「ACE2受容体」を媒介した経路で、肺や心臓、そして腎臓に発現する血圧の上昇をコントロールする酵素のことです。実は、新型コロナウイルスの表面には、「スパイク蛋白質」と呼ばれる突起があります。
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(出典:2020年3月10日 Yahooニュース)
ニュース番組などで放送している画像には、突起のようになっている「スパイク蛋白質」が「ACE2受容体」に接続してウイルスは人間の細胞に侵入し、増殖するというわけです。そして、侵入した部位に症状が出てきます。
これまでの新型コロナウイルスは、主に肺にある「ACE2受容体」から侵入して肺炎を引き起こしていましたが、突然変異したウイルスは心臓や腎臓の「ACE2受容体」からも侵入し、心疾患や腎疾患を引き起こすことで、武漢の現地映像で見られたような突然死の原因になっているということです。
今回、南開大学のジショウ・ルアン教授など複数の研究者が明らかにしたのは、これまでとは異なる侵入経路です。ちなみに「ACE2受容体」による侵入経路は、SARSやMERSなど他のコロナウイルスも同じであるようです。
しかし、今回発見されたのはHIV(エイズウイルス)と同じ侵入経路であったことが明らかになっています。新型コロナウイルスの表面にある「スパイク蛋白質」は、宿主の細胞内にある「フーリン蛋白質」というものによって活性化しています。
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(出典:2020年2月14日 Yahooニュース)
「フーリン蛋白質」は、新型コロナウイルスのスパイク蛋白質のDNAの一部を切断し、この切断部位がスイッチとなって「スパイク蛋白質」が活性化し、新型コロナウイルスが細胞に侵入するという仕組みです。
これはHIVの遺伝子と全く同じで、これまでのウイルス全ての侵入経路を通ることができることがわかりました。このような2つの侵入経路を持つウイルスは他に例がなく、これは新型コロナウイルスが変異した可能性があるということです。
ちなみに、「ACE2受容体」は20代まであまり体内に存在していないらしく、30代から年齢とともに徐々に増えてきて、特に糖尿病や心臓病などの持病を持っている人に多いことが知られています。
これが、若い人が新型コロナウイルスに感染しにくく、高齢で持病を持つ人ほど感染しやすい理由となっています。
しかし、「フーリン蛋白質」は年齢に関係なく誰でも持っています。だから、これをスイッチとして細胞に侵入する新型コロナウイルスは、あらゆる年齢層の人が感染する可能性が高くなります。つまり、新型コロナウイルスの感染力は極端に強いということを表しています。
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(出典:2020年3月8日 Wired)
結局、これで新型コロナウイルスはSARSやMERSウイルスよりも、むしろHIV(エイズウイルス)に近いことがはっきりしました。この特徴は、ハーバード大学のリップスティッチ教授が発言したように、世界人口の40%から70%が感染する可能性があるとする見方を証明しています。
このように、新型コロナウイルスの特性が明らかになりつつあります。同時に、その発生原因についてはっきりしてきました。
欧米のマスメディアは、新型コロナウイルスは「武漢海鮮市場」が発生源であると報じていきました。宿主はコウモリで、これに感染し市場で売られていた野生動物から人間に感染したとされています。その後、人から人に感染し始めましたが、最初の発生は12月8日です。
しかし、「TBG研究所」のユー・ウエンビン教授のチームは、新型コロナウイルスの起源を分析するために12か国から採取した合計93もの新型コロナウイルスのサンプルを調査したところ、2019年12月8日と2020年1月10日に「武漢海鮮市場」とは異なる場所で発生していることがわかりました。
さらに、昨年11月頃にはすでに人から人への感染が始まっていた可能性が高いと言われています。これは新型コロナウイルスの発生源が「武漢海鮮市場」ではない可能性があり、これは人工的にばら撒かれたウイルス兵器である確率がさらに高くなりました。
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