ホーム > すべての「人」へ、今、起きている本当のことをあなたに 新型コロナウイルス以降(Post COVID-19)の世界観②
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1930年代の世界恐慌以来の大不況が来るのか
1929年9月、ウォール街大暴落(金融危機)から始まった世界大恐慌では、歴史の流れは大きく変化していきました。深刻な不況は、翌年の1930年から約10年も続きました。
そのような状況の中、ドイツのナチス政権成立や日本の帝国陸軍が台頭し始め、世界で約1億人の犠牲者を出した第二次世界大戦を引き起こしています。
そして戦後は、通貨と金の交換停止(金本位制度廃止)の代わりに、「管理通貨制」という新しいシステムに移行し、現在に至っています。これで、各国の中央銀行(日本は日銀)が通貨の自由な発行権を持つことになりました。
これを財源とした各国政府は、大規模な公共投資の実施で景気を調整すると同時に、健康保健や失業保険など福祉を充実させ、社会の安定を図ることのできる新しい資本主義の体制へと移行したわけです。
バブルをくり返した果て 資本主義は最終局面に来た
1980年代までは、市場原理そのものが経済を調整することはありませんでした。しかし、1990年代に入ると、各国政府は経済に介入する資本主義の基本原則は維持しつつも、中国など新興国に製造業を奪われた先進国は金融資本主義に比重を移すようになりました。
そして、国内の規制緩和を徹底し、国外からの投資家たちが積極的に投資するようになったわけです。バブル崩壊後の日本でも、戦前のようなあからさまにカネを奪い合うような市場原理主義が復活してきました。
しかし、それは長く続くことはなく、2008年9月に発生したリーマンショック(世界金融危機)で、世界経済は甚大な影響を受けて国内経済の需要が縮小し、大量の失業者が出てきました。ただし、日本だけは不思議と大きな影響を受けたかったように思います。
政府、景気判断をリーマンショック後以来の「悪化」
その後、2012年頃から世界経済は回復したものの、国内での社会的格差が拡大したことの不満が爆発し、世界各国で「反グローバリズム」を掲げる極右勢力が台頭し始めたわけです。例えば、アメリカのトランプ政権による一国主義や、国際協調の無視などが挙げられます。
つまり、資本主義社会というのは、歴史的な変動を何度か経験してきており、その中で最大の転換点が1929年からの世界大恐慌であるということです。世界大恐慌までの経済成長率は+2%程度と現在と比べてゆっくりであったように思われます。
ところが、当時の資本主義のシステムが根本的に変化しないことには、社会秩序の存続と維持ができなくなったことがわかります。その後、第二次世界大戦を何とか生き延びた人々は、金融資本主義を中心に需要と供給にスピード感を与えました。
戦後、欧米諸国を中心に経済成長率は+10%まで伸び、1950年代からは日本も高度成長期が始まりました。1990年代からは新興国の経済成長率が伸び始め、戦後の資本主義システムは創意工夫しながら、約75年間を走り続けてきたというわけです。
当然、この資本主義システムがいつか崩壊危険性も指摘されていましたが、2000年代に入って、没落した中間層の社会的格差に対する怒りの爆発や、巨大に膨らんだ不良債権の危機、そして大手金融機関の破綻が問題とされるようになりました。
コロナ問題の長期化で起こり得る「4つの経済的大変化」
2010年代は、アメリカと中国の国際協調の既存の枠組みを無視した露骨な敵対関係から始まり、アメリカとロシアの軍事的な対立など、体制的な危機の引き金になりかねない危機が何度もありました。
しかし、それらを振り返ってみると、各国政府の話し合いによって何とか暴発しないように管理されていたことがわかります。現在のような、決して経済活動を停止させるような危機ではなかったということです。
実は、世界経済を完全に停止させる手段こそ、新型コロナウイルスのパンデミックであったわけです。この世界的パンデミック以降、民主主義と資本主義の原理そのものが否定され始め、別の原理に置き換わる可能性が出てきました。
実際に、完全に経済システムを転換させなければ、もはや私たち人類の多くが生き残れなくなりつつあります。日本でも、1/10ほどの人口が急激に失われるという予測も出てきています。 | ||
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