習近平が大暴走…ロシア「ウクライナ侵攻」のスキに狙う「台湾侵略」の危ない可能性
(出典:2022年2月17日 週刊現代)
今回、ロシアはウクライナとの国境周辺やクリミヤ半島、そしてベラルーシに全部隊の1/3(20万人以上)の兵力を展開し、ウクライナへの軍事侵攻を計画しているように思います。
ロシアのプーチン大統領の目的は、ウクライナのNATO(北大西洋条約機構)加盟を断念させ、ロシア国境に迫るNATO軍の拡大を抑えることです。現在、東ヨーロッパのチェコやポーランドを始め、旧ソ連の領土であったバルト三国もNATOに加盟しています。
近い将来、ウクライナの加盟国入りを確約していましたが、ロシアは15年以上もウクライナの関係を複雑にするという理由でNATOに警告していました。当時、ブッシュ政権ではロシアとの武力衝の懸念さえ指摘されていました。
ウクライナのNATO加盟入りは、ロシアにとって安全保障上の脅威であり、10万人もの兵力を国境周辺に展開するのは当たり前のことです。これまでの歴史を振り返ってみると、決してプーチン政権だけで決めていることではなく、ロシア国民全体が強く感じていることかもしれません。
実際に、ロシアには官僚の中にプロの専門家たちが存在し、政策を打ち出しています。まず、政策方針を作成して実施に必要な予算や人材を割り当て、タスク完了までのタイムラインを作成する責任を負っています。
実施計画は省庁から科学者、そして数学者などが予測可能な全ての変数を考慮して作成されています。つまり、ロシアの政策は米軍の情報機関やシンクタンクが予測することができないほど、人材を総動員して緻密な分析によって成立しているということです。
NATO’s Cognitive Warfare ? How Western Militaries Are Waging A Battle For Your Brain
(出典:2021年10月16日 GreatGameIndia)
実は私たちAtlasは、先日までロシアは天然ガスの供給に依存するヨーロッパ諸国の分裂を狙い、アメリカを孤立させるためにウクライナ国境に10万人以上の兵力を展開していると考えていました。
しかし、ウクライナ政府軍が東部に住むロシア系住民が攻撃されたことで、これが「第三次世界大戦」のきっかけになると確信しました。また、同日にイスラエルがシリアの首都ダマスカス郊外にミサイルを発射したことで決定的になったと思います。
また、以前はバイデン政権の謀略であるように思われていたプーチンへの個人攻撃も、国防総省の動きからロシアとの外交交渉は決裂すると考えるようになりました。実際には、アメリカとロシアの戦争ではなく、バーチャルな「認知戦争」に突入していきます。
アメリカとNATOは、中国とロシアの脅威を利用して「人間の領域」で「脳の戦い」を行い、「全ての人間を武器にする」ことを正当化する「認知戦争」の戦術を研究開発してきました。
個人的には戦争に反対ですが、アメリカとロシアはそれぞれの役割を演じる必要があるということです。特に、ロシアは旧約聖書のエゼキエル書にあるように、これからイランやトルコなどと軍事同盟を組んでイスラエルを総攻撃するシナリオが浮かび上がってきました。
米ロ首脳が会談、ウクライナ侵攻なら「14年に取らなかった」措置取る構え
(出典:2021年12月8日 CNN)
したがって、アメリカがロシアに負けたのではなく、ヨーロッパでの影響力を意図的にアメリカが低下させていることになります。ただし、アメリカはロシアに対して経済制裁を仕掛けるので、世界的な金融危機が起きる可能性が出てきました。
当然、石油や食料品を海外からの輸入に依存している日本も巻き込まれることになり、さらに食料や灯油などの備蓄に励む必要があります。ロシア国防省は、ロシア軍がウクライナに近いベラルーシで実施していた合同軍事演習を終了させ、各部隊を帰国させることを発表しています。
問題は、その合同軍事演習「ユニオン・リゾルブ」の最終日が、ウクライナ侵攻が予想されている2月20日であるということです。ロシア側は、緊張緩和の動きを見せていますが、バイデン政権はそのようには見ていないようです。
米ポリティコ、「ウクライナ侵攻日」について新たに報道
(出典:2022年2月17日 SPUTNIK日本)
バイデン大統領は、ホワイトハウスの演説で「ロシアによるウクライナ侵攻は起こる…」と発言し、一部の部隊をウクライナ国境近辺から撤収した、とするロシアの主張を確認していないと述べ、ロシア軍の多くの部隊が依然としてウクライナを脅かす態勢にあると指摘しています。
そのような状況の中、ウクライナのゼレンスキー大統領は「バイデン政権が戦争を煽っている…」と非難していましたが、一転して2月16日に「ロシア軍が侵攻する…」と発言しました。
しかし、大統領首席補佐官の顧問はその後のメッセージで、「大統領の発言は皮肉…」と説明していました。ウクライナ侵攻の具体的な日時についてはっきり明言しておらず、ロシアによる大規模な攻撃のリスクは低いとの見方を繰り返しています。
このように、ロシアによるウクライナ侵攻の可能性が完全には消えないまま、欧州諸国とロシアとの外交交渉が続いています。
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