金の価格、6カ月半ぶり高値 FRBの利上げ停止観測で買いが進む NY
(出典:2023年11月29日 毎日新聞)
円建て金(ゴールド)価格は、2022年2月24日に始まったウクライナ戦争から右肩上がりで上昇していますが、10月7日に始まったイスラエル戦争後も上昇が続いています。
今年は保有している現物の金をいつ売却するのかが注目されましたが、それはいつ下落が始まるか予想がつかなかったからです。1998年から少しずつ価格を上げてきた金価格は、現在1グラム=1万円台を維持しています。
これからも上がり続けるのか、それとも下がり続けるのかは未来の話であり、あくまで予測の範囲を超えることはありません。上がるのであれば保有し続けますが、下がるのであれば売る、あるいは資産として持ち続けるだけのことです。
少なくとも、米ドルと逆相関の動きをする金は、金融危機が起きればさらに値を上げる仕組みとなっているはずです。そう考えれば1ドル=1万円はまだまだ安値である気もしますが、高値でつかまされたくないというのが本音です。
しかし、1グラム=8000円台の時も高値と思った人は購入せず、1万円になった今も高値であると認識し続けています。つまり、最初から買う気はなく、株式や債券に手を出して損益をさらに増やす運命にあるかもしれません。
2024年のS&P500は「緩やかな上昇」に、ウォール街大手らが予測
(出典:2023年11月18日 Forbes)
アメリカに長期滞在したことがある日本人は、アメリカがどういう国なのか知っています。実際に、何の根拠もなく自信たっぷりのニューヨークやシカゴなどに住んでいるアメリカ人たちは、自国通貨の米ドルを信頼し、米軍が世界最強であると信じ込んでいます。
英語以外の言語を話せないアメリカ人は多く、一度も日本を出たことがない視野の狭い日本人とほとんど同じ思考を持っています。当然、世界で起きていることが自分たちに影響を及ぼすとは考えられず、これからも自分が「見える世界」だけを見続けていきます。
しかし、政治や経済、文化、最新技術の中心はアメリカであり、アメリカによる世界支配が終われば日本も変わっていくしかないわけです。世界で日本だけが助かるということはなく、「自分で何とかしなければならない」という傾向はさらに強まっていくはずです。
金価格の現状と今後
(出典:2023年11月16日 三菱マテリアル GOLD PARK)
アメリカ財務省と中央銀行FRBは、これまで米ドルの信用を守るために民間の巨大投資銀行であるJPモルガンやゴールドマン・サックスと協力し、金ETF市場で数千倍のショートポジション(空売り)を仕掛け、金価格の値上がりを抑えつけてきました。
もし米ドルの価値が地に落ちれば自分たちの立場がなくなり、無職になってしまいます。そうならないためにも、必死で「悪貨が良貨を駆逐する」の典型例を私たちに見せつけてきました。ところが、いよいよ限界を迎えつつあることは数年前から伝えていました。
そして、今年3月にアメリカの地方銀行が4行も経営破綻したことで、金融危機が起きる可能性がさらに高まっています。いつ米ドルが暴落し、株価や債券の価値が急減してもおかしくない状態にあり、時代の変化が起きているのは間違いありません。
それでも急激な円安や円高は起きていないように見えるのは、資金を調達して何とか支え続けているからです。震度4程度の地震なら建物も持ちこたえられられますが、もし震度7の大地震と大雨が降ってきたら地盤が沈下することもあります。
「世界一裕福なのに国民は貧乏な日本」に誰がした?“東大史上初の経営学博士”が明かす不都合な真実
(出典:2023年11月28日 Yahooニュース)
そのような状況の中、日本では自分自身で物事を考えられない総理大臣が選ばれ続け、増税と緊縮財政で経済的に国民を苦しませてきました。すっかり貧乏な生活に慣れた日本人は、不景気でも何とか暮らしていけています。
我慢強い日本人は、これから起きる金融危機や自然災害、そして戦争の恐怖が押し寄せても乗り越えるだけの勇気と行動力を持っていると思います。ただし、世代ごとに価値観が異なるために重要なことは共有できないかもしれません。
10年前からこのことを書き続けてきた私たちAtlasも、すでに強い危機を感じることで大きく言動を変えてきました。しかし、何も変わっていないのは真相や真実を追い求めるという考え方です。だから、邪魔されても何とか生き残れているのだと思います。
それに対して、人々の邪魔ばかりをしてきた政治家や公務員、大学教授、医者、そして自称専門家たちはテレビに顔を出し、間違ったことを言い続けてきたことで歪んだ人生を歩むようになりました。この傾向はさらに大きくなり、途中で淘汰されていくのは時間の問題です。
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