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アメリカ経済はリセッション(景気後退)入りしない、は本当か
 (出典:2023年8月29日 デイリー新潮)
アメリカの主要メディアは「アメリカ経済は好調で、景気後退入りはない…」などという論調が大半でしたが、8月に入って長期米国債の金利が急騰し始めました。
具体的には、10年もの米国債の金利が16年に4.3%にまで上がり、「インフレによって企業の業績や賃金が上がる」、という期待が失われたことを意味するわけです。
また、2013年頃にFRB(連邦準備制度)が発行した米国債の価格が下がることで再びアメリカ連邦政府の債務状況が悪化することになります。その原因は、2022年2月24日に始まったウクライナ戦争をきっかけに政策金利を5%台にまで上げたことです。
もしアメリカがウクライナ戦争に買った場合、国内は「戦争経済」で好景気に沸いたと思われます。ところが、予想していた結果にはならず、今年3月には金利の上昇でアメリカの地方銀行の連鎖破たんが始まりました。
例えば、破綻したシリコンバレー銀行は企業に事業者ローンを提供したり、個人に住宅ローンや自動車ローンを提供するためにカネを貸しています。しかし、保有していた米国債の評価額が大幅に目減りして経営が悪化しました。
日本の銀行もそうですが、帳簿上では健全な運営を行っているように見せかけていますが、保有している株式が暴落したり、債券の金利が何倍にも上がると損益が大きくなり、仕方なく投げ売りするしかなくなります。
日本の地銀も他人事ではない欧米の金融不安、含み損で見る「経営不安」の実態
 (出典:2023年3月31日 DIAMOND online)
現在、債券を保有する日本全体の9割以上の銀行が含み損を抱えており、北海道の北洋銀行はここにきて1998年に破綻した北海道拓殖銀行から道内の営業を譲り受けた影響が出ていると考えられます。
話をアメリカに戻しますが、急激な金利上昇でアメリカの地方銀行のローン債権は損益が膨らんでおり、これがスーパーや飲食店などの実体経済にも悪影響を与え、アメリカ経済はマイナス成長になる可能性があります。
一方、EV大手のテスラや半導体大手のエヌビディアといったIT・ハイテク株が高騰し、乗り遅れた個人投資家たちが焦って高値でつかまされる事態になっています。2001年に起きたITバブル崩壊のことを知らない若い投資家たちは、これからどのような目に遭うのでしょうか?
2022年3月から始めたFRBの利上げ政策は確実に景気を悪化させており、金利が5%台まで上げたことで誰も銀行からカネを借りなくなりつつあります。これからビジネスを始めようとするスタートアップ企業も、借金することを躊躇するのは当たり前のことです。
しかし、会社を立ち上げた以上は資金調達しなければ倒産してしまうので、無理して銀行からカネを借りて返済できなくなり、結局、事業の縮小を余儀なくされると同時に従業員がリストラされるという不幸が起こるわけです。
日本でも政府のコロナ対策であった「ゼロゼロ(無利子・無担保)融資」で、銀行からカネを借りた会社が返済できなくなって経営破綻が増えてきました。アメリカでも経営破綻がすでに始まっていますが、それよりも問題なのは金利上昇で銀行口座の預金額が増えることです。
銀行は、預金者全員に約5%の金利分を支払わなければならず、債券の含み損を保有している地方銀行はますます経営を悪化させることになります。一方、日本は日銀が「ゼロ金利政策」を続けており、1000万円を預金してもほとんど金利はつきません。
感染症統括庁が発足 首相「万全の備えを」
 (出典:2023年9月1日 Yahooニュース)
なぜ岸田政権が次から次へと日本国民が損する政策を行っているかと言えば、ワクチンやマイナンバー、増税、社会保険料の値上げ、そしてゼロ金利政策などアメリカの言われた通りにしているからでです。
自分の意志で政策を実行しているわけではないため、むしろ無慈悲でスピーディーに実施することができます。昨日、「感染症統括庁」という組織が新たに発足されましたが、自民党議員たちはこれが何なのか理解していません。
ただし、もう25年も銀行預金や郵便貯金の金利がほぼゼロのままであるということは、いざという時に日本政府が銀行や大企業に資金提供して救済する、という証拠でもあります。日銀や財務省は、アメリカからは金利を上げるように圧力をかけられていますが、聞こえないふりをしています。
長期金利の上限0.5%に、黒田総裁「利上げではない」
 (出典:2022年12月20日 日本経済新聞)
長期金利0.5%超え容認=日銀が政策修正、上限1%―総裁、物価目標へ「まだ距離感」
 (出典:2023年7月28日 時事通信)
もし日銀が政策金利を上げた場合、これまで発行した日本国債の価値が目減りするのは避けられません。昨年末、日銀の黒田総裁は「金利の変動許容幅(利上げではない)」を0.5%にしましたが、今年7月に植田新総裁は1.0%までと決定しました。
要するに、日銀と財務省は日本が台湾有事に巻き込まれて中国からミサイルを撃ち込まれ、原発がメルトダウンしても他国に経済的侵略をさせないと何が何でもゼロ金利政策を継続するつもりです。
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