コラム:金と暗号資産、同時上昇のなぞ 背景に債務膨張と国債への不信も
(出典:2023年4月18日 Reuters)
3月から急激に上昇し始めた金(ゴールド)価格ですが、高値で買えない人ともっと上がると思って売れない人でお互い我慢し合っています。
3月12日に1グラム=9000円の大台を記録した後、何度も最高値を更新しており、4月14日に9609円をつけました。しかし、それでは物足りない人はFX(外国為替保証金取引)でレバレッジ(信用取引)をかけた危険な投資を行っています。
金融経済や投資、ゴールドについて何も知らなくても投資できるので、気づいた時には大損することになります。FXは、株式投資や金投資とは比較にならないほどの高いレバレッジをかけることが簡単で、一時期の仮想通貨に投資した層で構成されています。
初心者はたった1日で大損の可能性も…「海外の大口トレーダー」がこぞって「日本の祝日」を狙うワケ【FXのプロが解説】
(出典:2023年4月6日 Yahooニュース)
彼らの目的は「大儲け」することであり、そのほとんどが「大損」する結果が待っているわけです。FXもビットコインのような仮想通貨も上がればどこまでも上がりますが、下がる時はとことん下がるのが特徴です。
我慢や忍耐を知らない「普通の人」というのは、とにかく「今だけ、金だけ、自分だけ」で生きているので、一喜一憂する人生を歩まされています。だから、期待していなかった銘柄やコインが上がると大はしゃぎしますが、そこからナイアガラのように下がっていくと落ち込みます。
このことは株式投資にも言えることで、株価を大幅に上げていた企業が粉飾決算やスキャンダルなどで大暴落することもあります。だからといって、ETF(上場投資信託)が安全というわけでもありません。
ETFにもレバレッジがかけられますが、例えばブル・ベア相場を間違えると2倍、3倍と損益が増えてきます。そんなことを繰り返していると精神的に不安定になってくるので、投資というのはギャンブル」「賭博」でしかないことがわかります。
大和証券が対話型AI導入 全社員が対象 書類作成に活用
(出典:2023年4月18日 日本経済新聞)
物価上昇で通貨の価値が減っているといっても、朝から晩まで資産防衛のことを考えていると病気になってしまうかもしれません。資産を増やすことよりも自分の健康のほうが大事なのは当たり前のことで、もう一度人生を考え直す必要があるように思います。
投資の世界にもプロを名乗る人たちがいますが、欧米のヘッジファンド会社にはITの知識が豊富で、数学が得意な知能指数が高い人たちが集まっており、未来を分析するために何台もAIを取り入れた高速コンピューターを導入しています。
ところが、彼らでさえ読みが間違って損失を出すことがあり、いつも相場で勝てているわけではないようです。そもそも、日本のテレビや新聞、雑誌などで取り上げられている「伝説の投資家」ジム・ロジャーズは日本人投資家を騙すために存在しているようなものです。
ジム・ロジャーズ「円安は日本復活の起爆剤になる」
(出典:2023年4月10日 Yahooニュース)
ロジャーズが発言したことは必ず逆に向かうので、そのことに気づいている投資家はあえて逆に相場を張っています。その他、「リーマンショックを予測した投資家」マイケル・バリーなども外してばかりで、おそらくウォール街からカネを貰って投資家を騙すための役割を演じています。
要するに、メディアに取り扱われている情報を鵜呑みにせず、自分で英語やロシア語などのソースを探し、複数の確かな情報で判断する「情報リテラシー力」はなくてはならないわけです。今後、プロと呼ばれている投資家たちは大損する運命にあります。
なぜ日本人が金融経済に足を踏み入れるようになったのかと言えば、「カネがないと安心できない…」と思い込んでいるからです。何か起きればカネを請求される日本社会では、カネのことを考えなくない人々ばかりです。
年齢にもよりますが、2024年以降は死ぬまでカネのことを考えなくてものんびり生活できる時代がようやく到来します。それは、QFSやネセラ・ゲセラ、そしてベーシックインカムのような制度ではなく、自分で畑を耕して作物を育てるという生き方です。
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