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安楽死したＡＬＳ患者女性の語った言葉とは 京都安楽死事件、医師2人逮捕
(出典：2020年7月23日 京都新聞)
戦後75年が経った日本では、こういう問題に対して正しい解決がないのが現状です。解決がないというところから議論を始めないと必ず暴走することになります。
結局、安楽死を制度にしてしまうと殺人を保証することになり、現在のように何もしなければできるだけ生き永らえさせながらの医療となります。私たち人類は、言葉が通じてもお互いに意思疎通が難しいところがあり、何も決められないまま表面的な正しさを求めています。
その際、正しさだけを求めてしまうと正しさなど欠片もないような、安倍政権や役所、金融機関など不正義な世界に迷い込むと二度と出られなくなるわけです。実際に、病院は消極的医療で尊厳死を実現しているのが現状です。
だから、患者が生きる努力をやめてしまうことがあり、生命維持装置を外して欲しいと医者や看護師にわざわざ懇願しなくても、生きることをやめれば生命力を失って心臓が止まることになるということです。
日本臨床倫理学会：安楽死と自殺幇助の違い
(出典：2014年11月19日 日本臨床倫理学会)
このことは、誰でも知っていることであって、医師や警察官、そして検察官やマスメディアが誤解することで今回の安楽死事件のように注目されることになります。医者は、患者から安楽死したい要望を聞かされてもそれに応えることができません。
それでも、しつこく要望してくる患者に対して、医師免許は「殺しのライセンス」ではないことを説明する必要があります。軍人であっても、通常の社会生活をしていれば同じことです。つまり、私たちは何でも消極的選択という形で生きているということです。
現在の刑法では、殺人者の定義に入るような安楽死を手伝うと犯罪者にさせられてしまいます。一方、欧米諸国では積極的な医療をしないという選択肢も持っています。
例えば、ドイツでは一定年齢以上の透析は保険補填がなく、アメリカでは医療費が高額なので富裕層以外は延命することができません。それでも、患者の苦悩に対して家族は悩み苦しむことがあり、安楽死が公認されているベルギーに移住するわけです。
ベルギー、第2波対策を強化 厳しい接触制限導入
(出典：2020年7月28日 共同通信)
他方、ベルギーはヨーロッパ社会の矛盾を一手に引け受けている特殊な国です。その他、リヒテンシュタインやモナコのような税金を徴収しない国もあり、世界中の富裕層がタックスヘイブンとして移住しています。
日本に負けず劣らず高齢化したヨーロッパは、このように矛盾を抱えながら成立しているということです。結局、ドイツ人以外のヨーロッパ人は日々遊んで暮らしており、旅に出ては行き倒れて旅先で死ぬこともあります。
四国八十八か所を回るお遍路さんと同じで、一昔前までは日本人も旅先で行き倒れて即身成仏するための旅であったと言われています。
医療技術が乏しかった時代に、人のいないところを高齢者が炎天下や寒冷地を歩き回れば、免疫力の低さから風邪をひいたり、病気になって命を落とすのは当たり前のことです。年を取ると眠れなくなって苦しむように、死にたくても死ねなくて苦しむということです。
逮捕された医師は元厚労省官僚 「高齢者は社会の負担」優生思想 京都ＡＬＳ安楽死事件
(出典：2020年7月23日 Yahooニュース)
要するに、「優生思想」ではなく、厚労省の役人は国家財政の破綻をしないで福祉を実現できるかで毎日苦しんでいるわけです。その徒労感が嫌になって安楽死を手助けしたということです。その間、政治家は医療利権によってカネを得ている矛盾が存在しています。
私は、国家破産（債務不履行）は、間違いないところまで来ているように思います。後はいつ宣言するかだけのことです。日本の国家体制というのは、1990年代からいつ破綻してもおかしくない状況にいます。
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2020年7月29日
