ホーム > すべての「人」へ、今、起きている本当のことをあなたに 検察庁法改正案の今国会成立が見送りになった背景①
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「反社の定義は困難」…もはや安倍政権は「末期症状」というしかない
昨年12月、「反社会的勢力の定義」について、安倍政権は「ない」としたことがありました。具体的には、「その時々の社会情勢に応じて変化し得るものであり、限定的かつ統一的に定義することは困難」というのが、閣議決定された答えであったわけです。
なぜこうなったのかと言えば、2019年4月に開催された安倍首相主催の「桜を見る会」の写真に、閣議決定する前の反社会的勢力の定義に当てはまる人間たちが写っていたからです。こういう手口を、世間一般の通念では「詐欺」と呼んでいます。
つまり、「安倍政権=反社会的勢力」ということになります。政府が統一的に定義することは困難であるならば、誰かがそう断言しなければならないわけです。
一昔前、自民党内では様々な派閥がありました。だから、自然と自浄作用が働いており、宇野宗佑や森喜朗のように首相に上り詰めてもすぐに引き下ろされることが何度もありました。良くも悪くもそういった緊張感があったものと思われます。
Two Freemasons' lodges set up at Westminster are continuing to operate
ところが、現在は派閥による自浄作用は全く機能しなくなり、むしろ安倍首相や麻生財務大臣を筆頭に、ほとんどの国会議員が「日本会議」などの宗教団体と繋がっています。実は、イギリスでは「フリーメーソン」が議会で論争となりました。
ただし、日本ではこの得体の知れない宗教団体が国会どころか、マスメディアでも取り上げられることはありません。中には、日本会議のメンバーであるにも関わらず、ある程度の客観性を含ませて、安倍政権の政策を「擁護」する学者や記者たちがいます。
彼らが何かを説明する時、「心にやましいことがある」と思ったほうがいいわけです。結局、研究や取材だけ何もしていないことがほとんどで、その「やましさ」が見え見えでわかりやすいのが特徴です。
政府・与党検察庁法改正案 今国会での成立見送り決定
さて、問題の検察庁法改正案ですが、安倍政権側が目くらましとしてできるだけ問題を小さく見せようとして「賭けマージャン」を出してきたように思います。この黒川という検察官は、これまで100%有罪であるはずの甘利明などを裁判で無罪にしてきました。
つまり、安倍首相や閣僚たち、そしてその共犯者たちが黒川検事長の定年を延長させてまで検察総長に格上げし、これまで自分たちが犯してきた数多くの犯罪から逃れようとしているわけです。辞任ということで、どうやら強行採決は見送られるようです。
実は、日本の検察官は検察庁法で身分が定められた国家公務員です。高齢化社会に合わせて定年を延長するためには、検察庁法そのものを改正する必要がありました。だから、現行の検事総長の定年65歳を数年間延長するだけで済むことであったと思います。
ところが、安倍は「1年ごとに内閣が特例によって延長する」という不自然な改正案を提出してきたことで、そこまでする必要がないことは誰の目に明らかなことから、法務大臣すらまともに答えられないことになりました。
今年2月、3月というのは、新型コロナウイルスの初期対応に真剣に取り組む必要があった時期でした。1月下旬に安倍首相が自らの都合で閣議決定した黒川検事長の半年間の定年延長の案件は、歴代の総理大臣が検察(行政権)の独立性を重んじたため、これまで一切手を出さなかった異例中の異例の人事でもあります。
三権分立を破壊する安倍晋三内閣と、日本維新という提灯もち政党
要するに、三権分立である行政(内閣・検察官)・立法(国会議員)・司法(裁判官)を安倍首相が全て握ろうとした途端、世論から猛烈な反発が起こったということです。このまま黒川検事長を検事総長に格上げすると、全ての裁判官まで安倍握人事権を握られる可能性があったということです。 | ||
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