日本は「同盟国」ではなく「人質を取られた国」:映画『スノーデン』オリバー・ストーン監督インタビュー
(出典:2017年2月16日 HUFFPOST)
数年前、元諜報機関のエージェント、エドワード・スノーデンの自伝を映画化した「スノーデン」がミニシアターなどで上映され、現在はレンタルビデオ店や有料動画サイトなどで観ることができます。
私が、この映画を観て思ったことは、諜報機関のエージェントたちは私たちの想像以上に重要な仕事であるということです。スノーデンは、私と同じくもともとは米陸軍の歩兵出身ですが、怪我をして除隊した後にCIA(中央情報局)の面接を受けています。
ただし、面接で落とされてことで情報処理が専門のNSA(国家安全保障局)に採用されています。そこで、プログラマーとしての訓練を受け、結局は優秀な成績を積み上げていったことで日本の横田基地に所属したり、世界各国で実施されている作戦に加わったわけです。
実際に、DELLコンピューターや外資系コンサルティング会社に所属しながら、エージェントとして活躍しているアメリカ人や日本人(日系人)は意外と多く、特に米軍のサイバー・セキュリテイー部隊の人がいるのを個人的に知っています。
彼らは、中国政府や企業などが管理するサーバーにサイバー攻撃を仕掛けているわけですが、実は一般人であってもLINEを使っている方は韓国政府や情報院に個人情報を抜き取られていると考えておく必要があります。
韓国政府が「LINE」の通信内容を傍受と一部報道--森川社長は「看過できない」と憤り
(出典:2014年6月19日 CnetJapan)
LINEの場合、表向きは「厳正なる情報管理で個人情報は開示しません…」と書いてありますが、韓国政府が運営会社のネイバー社に個人情報の提出を依頼すると、簡単にLINE通話とチャット内容が読まれるわけです。
メールや電話、Fax、Twitter、FacebookなどのSNSを使っている限り、個人情報が守られることはありません。それは、会社のメールアドレスを使うと総務部の情報システム担当が社員のメールボックスは全て見ることができるのと同じことです。
当然、隠していることなどいかがわしいメールは全てコピーされ、証拠を保存されており、あなたの上司である部長や会社の役員にも転送されることになります。私自身、米軍内でSS部隊に顔を出していたことがあり、守秘義務が存在しないことを知りました。
128ビットの暗号キーやVPNなどのセキュリティーを万全にしたところであまり意味はないように思います。予算を投じてセキュリティーを強化したところで、パソコンやスマホは全てインターネット回線なのでIP化されているわけです。
一昔前の電話回線というのは、インターネット回線とは別になっており、誰かの個人情報を傍受するには電磁波装置を使ったり、海底ケーブルをクリップするしか方法がなかったとされています。
Zoom、セキュリティ面の脆弱性…第三者の侵入や“情報丸見え”事故が相次いだワケ
(出典:2020年4月11日 Business Journal)
ところが、現在では全ての電話回線や通信はインターネット経由となっており、オンライン英会話などで利用されているスカイプ(Skype)やズーム(Zoom)などは、デジタル音声がインターネットの通信データで流れてくる仕組みになっています。
ただし、映像が暗号化されてなく、スカイプやズームの通話内容は世界中の諜報機関に全て筒抜けになっているわけです。だから、無料で利用できるのですが、これを会社の会議で使うことは戦略や守秘義務がだだ洩れすることになります。
不正侵入のための「裏口」
(出典:2015年11月18日 ケータイWatch)
一方、携帯電話もインターネット回線を使っています。ある程度は暗号化されていますが、その暗号の解除はドコモやAU、ソフトバンクなどのキャリアが自由にできるようになっています。
現在、スマートフォンで使うOSはAndroidとiPhoneの2つに分かれています。当然、GPSが内臓されており、精度を意図的に低く設計していますが、それでもどこにいるのかが一目でわかるようになっています。
例えば、「ロケーション履歴」を設定画面で外したところで、ソフトを開発した設計者は全ての情報を閲覧することができるということです。個人情報を見られることが怖いなら、もはや携帯電話を捨てる以外にありません。
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