|
2024年は「原油大暴騰」と「経済大逆流」に備えよ…！インテリジェンスのプロが、今年の「地政学・バッドシナリオ」を検証する！
(出典：2024年1月3日 現代マネー）
私が1歳の時、第4次中東戦争が原因で日本では「オイルショック」が発生し、ガソリンや灯油価格が高騰しました。
今、中東では再び中東戦争が勃発しており、すでに高騰しているエネルギー価格がさらに高騰する可能性があります。しかし、1973年よりも技術が進化しており、全く同じ結果になるとは限りません。
しかも、当時の世界経済は金本位制の停止で米ドル安が進んでおり、中東の産油国は原油価格を意図的に上げていました。つまり、戦争だけが価格上昇の原因ではないということです。
現在も米ドルでしか石油が買えない「ペトロダラー」が採用されており、円安ドル高でも円高ドル安でも原油価格が上がってしまう状態にあります。だから、ロシアや中国などのBRICS諸国では、自国通貨で石油が買えるような構造を構築しつつあります。
日本人は｢超円安｣の恐怖がわかっていない！ 忍び寄る｢通貨危機｣への準備はできているのか
(出典：2023年11月28日 東洋経済ONLINE）
今後、原油価格が上がるのか下がるのかはわかりませんが、約2倍の1バレル＝150ドル台まで上がることが予測されています。これまでの史上最高値は2009年の1バレル＝149ドルでしたが、当時の為替相場は1ドル＝90円であり、そこまで高かった記憶はありません。
円高ドル安だからこそ、日本はリーマンショック後の金融危機を乗り越えることができましたが、1ドル＝150円で1バレル＝150ドル時代がやってくれば、夏はガスコンロ、冬は薪ストーブに切り替える世帯が増えてくるかもしれません。
問題は、1ドル＝200円以上の超円安時代に突入することです。世界で一人負けしている日本円は、日銀が利上げするしか円高にする方法がありません。もしイランとイスラエルの戦争（第5次中東戦争）が勃発した場合、さらに円安ドル高に進むことが予想されます。
米国企業の時価総額、世界5割に迫る背景は？
(出典：2024年2月6日 日本経済新聞）
ニューヨークダウ平均株価は史上高値を連日更新し、なぜかアメリカ国内の個人消費が好調と報道されています。アメリカ上場企業の時価総額は、世界全体の50％を占める勢いで成長しており、ますます米ドルでの決済額が増えています。
要するに、BRICSの新しい共通通貨が発行されたとしても、米ドルの決済額を超えるには数十年かかることになります。アメリカの地方銀行の債務状況は最悪ですが、世界では米ドルがまだ「安全資産」であると信じられています。
ところが、米ドルと逆相関であるはずの金（ゴールド）価格も同時に上がり続けている矛盾が起きています。また、仮想通貨ビットコインも史上最高値を更新中である一方で、日本の中小企業の倒産件数が急激に増えてきました。
もはや、まともに会社経営などやっていられないと感じる経営者が増える中、大企業の一部は過去最高益を出しています。消費税やインボイス、その他様々な増税政策を進める自民党政権は、大企業を儲けさせ、中小零細企業を破綻に追い込んでいるのは明らかです。
今、世界で最も経済的リスクを抱ええているのは日本であり、やがて貧富の格差も世界一になるような勢いでDX（デジタルトランスフォーメーション）化、つまりAI（人工知能）化が進行中です。
日銀が金融正常化へ「GOサイン」でも円安が当面続くワケ
(出典：2024年2月14日 毎日新聞経済プレミア）
2024年は、様々な世界的イベントが催される年であり、前半には日銀のゼロ金利政策解除やFRBの利下げが準備されています。そして、後半にはアメリカ発の金融危機や中東戦争、そして北朝鮮侵攻や台湾有事の可能性もあります。
もしイランがホルムズ海峡を封鎖したり、中国が南シナ海のシーレーンを封鎖することになれば、日本向けのエネルギーや食糧を運ぶコンテナ船が止まることになります。だからこそ、ある程度の灯油・ガス備蓄は欠かせないと思います。
そもそも、1ドル＝200円ではガソリンや灯油価格が高くて諦める人たちも出てくると思われます。そこまで、円安ドル高を放置する日本政府や日銀こそ日本国民の本当の敵であり、それが理解できないうちは死のリスクがひたすら上がり続けるだけです。
実際に、政府が為替介入したり、日銀が金利を上げたとしても円安に歯止めがかからなくなることも考えられ、決して日本の未来が明るいとは思えません。結局、自分と家族が生き残るには「現物」が必要であり、物価が10％を超えても商品を買わないで済むことです。
| 
2024年2月17日
