今、中東ではアメリカとイランが激突している中、イスラエルを背景にいつ「開戦」に入るのかが注目されています。
一方、10連休明けの5月11日には、丸山穂高衆国会議員が日本維新の会を除名されましたが、彼が語ったことが、
「これから戦争をして北方領土島をロシアから取り戻すことにあなたは賛成ですか?」
「ロシアと戦争をしないと日本はどうしようもないではないですか?」
であったわけです。ちなみに、ロシアでは「北方領土」という言葉自体を認めていないわけです。それをこの35歳の若い国会議員が国後島内で語ったことで騒ぎになり、テレビや新聞などで報道され、ワイドショーまでもが「けしからん」となりました。
“戦争で取り返すしか”丸山議員が謝罪
私は、この丸山議員の発言というのはアメリカの諜報機関であるCIA(国家情報部)とその実行部隊が計画的にマスメディアに流させたと考えています。つまり、「ロシアと日本を絶対に仲良くさせない」というプロパガンダの一種です。
不自然なのは、この丸山発言に対して国会で自民党や野党の国会議員たちが、すぐに議員辞職勧告決議にしようとしたことです。しかも、譴責決議ではなく、糾弾決議というこれまで聞いたこともないような言葉が飛び出し、不自然なまま6月6日に幕を引きました。
映像をあらためて見てみると、安倍首相以下、与野党の国会議員たちは一様に当惑したような顔をしており、所属する日本維新の会を離れたはずの橋下徹元代表が「維新から除名すべき」と言ったことも不自然な感じを受けます。
昔から日本維新の会の議員というのは、この丸山発言程度の暴言はいつも平気でしており、そもそも橋下徹がそうであったわけです。領土を取り戻すこと自体が当然の主張として、政治的に言うことは問題がないはずです。
しかも自民党の支持者たちなどは、誰もが腹の中で思っていることなのですが、ほとんどの日本人が日本がロシアと戦争をすること自体に全く現実味がないにもかかわらず、タブー発言とするのはおかしいわけです。それを現役の議員が言ってはいけないというのもおかしな話です。
この問題は、単に言論の自由が失われているのではなく、それを通り越して国家体制そのものに関わる問題であると思われます。要するに、ほとんどの日本国民に「国家主権という免疫がない」という問題です。
戦後74年間、外国から攻撃を受けることのない日本国民にとって、免疫という防衛本能が働いていないのは明らかで、国会議員たちが自分たちの国を絶対に守る、という思想がないことが判明したということです。
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