Atlasマンツーマン英会話

連邦捜査局(FBI)の「中国政府」についての最新報告書③「博士号取得者の中国人の帰国ラッシュ」|Atlasマンツーマン英会話

札幌エリアのマンツーマン英会話

Atlasの特徴レッスンコース・授業料一覧スクールを探す無料体験レッスン子供英会話Atlas KID'Sオンライン英会話

ホーム > すべての「人」へ、今、起きている本当のことをあなたに

連邦捜査局(FBI)の「中国政府」についての最新報告書③ 「博士号取得者の中国人の帰国ラッシュ」

更新日 2019/12/11

 

これまでの、欧米諸国の国や大学研究機関に在籍していた中国人技術者の帰国ラッシュの流れについて確認してみます。

 

まず、中国の科学技術の発展については、「中国製造2025」という中国政府が掲げる国家的な科学技術発展計画について知ることから始まります。

 

製造大国から製造強国へ 中国の掲げる中国製造2025とは
2019年11月13日のIoTニュースへのリンク画像です。

 

その最初のきっかけは、1960年代の「文化大革命」後に多くの中国人とその家族が海外に逃げたことです。しかし、権力の喪失を恐れた毛沢東(モウ・タクトウ)は、青年層の感情に訴えて勢力の盛り返しを図ろうと、全国の大学は閉鎖され、学生は地方の農村に農業労働力として強制的に「下放」されました。この間に中国経済は大きく落ち込み、停滞しています。

 

そして1978年に次の国家主席となった鄧小平(トウ・ショウヘイ)は、権力を掌握し、現在に続く「改革開放政策」の実施を宣言しました。その3年後からは海外留学制度が始まり、その後、留学許可の枠は順次拡大しています。

 

これに応募したのが、農村に「下放」され、「文化大革命」の10年もの間、学習の機会を完全に奪われていた大学生であったわけです。そうした学生による海外留学ラッシュが始まり、かなりの数の学生がハーバード大学やスタンフォード大学といったアメリカの名門校へ入学を果たし、博士号(Ph.D)を取得するようになりました。

 

私自身、1990年代前半はカリフォルニア大学に通っていましたが、多くの中国系、台湾系、そしてシンガポール系華人と友達になりました。そうした人々のうち、相当数が勃興期にあったシリコンバレーの企業に就職し、最先端テクノロジーの開発に携わっています。

 

また、そのシリコンバレー内やサンフランシスコ・ベイエリアでは、ベンチャー企業を設立する者も多く、そして、その息子や娘世代が欧米諸国で大学教育を受け、ようやく1990年代終盤から帰国ラッシュとなったわけです。

 

一方、中国では2001年の「世界貿易機構(WTO)」の加盟に向けて準備が進められ、自由貿易の厳格なルールによって、国内産業保護のためだけの関税適用はできないため、あくまでグローバルな自由貿易の原則に従ってきました。

 

そのような状況の中、中国が国際競争力を維持するために、安い労働力を提供して海外企業の生産拠点となると同時に、競争力のある製品の生産・開発能力を強化する必要が出てきたわけです。

 

これを担う人材として政府が注目したのが、文化大革命後に欧米諸国の大学に留学した中国人の集団であったわけです。中国政府は、彼らに高い年棒と身分を保証して帰国を促し始めました。

 

特に、有名大学でPh.D(博士号)を取得し、すでにシリコンバレーなどでキャリアを築いていた多くの中国人がこれに応じ、1990年代後半からついに帰国ラッシュが始まりました。当時、アメリカのシリコンバレーで起業した私には多くの華人系の友人がいました。

 

シリコンバレーで人材引き抜き、中国の飽くなき野望
2018年6月27日のワシントンポストへのリンク画像です。

 

この帰国ラッシュは、文化大革命で下放された世代の帰国ラッシュから始まり、習近平政権で規模を拡大させながら今も続いています。例えば、世界初のナノレベル半導体の製造に成功したAMEC創業者も帰国した人材の一人と言われています。

 

中国の半導体の父と呼ばれるDr.ジェラルド・ゼーヤオ・インは、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)で物理化学の博士号を取得後、半導体製造大手に在籍し、副社長とエッチング製品事業グループのゼネラルマネージャーなどを歴任しています。その後、中国政府の要請に応じて帰国し、2004年に現在のAMEC社を設立しました。

 

AMEC社
AMEC社へのリンク画像です。

 

このように、アメリカの名門大学に留学して博士号を取得し、シリコンバレーなどの大手IT企業で数年勤務した後、ベンチャー企業に参加して会社設立のノウハウを学び、その後ベンチャー会社をシリコンバレーで立ち上げるというのが中国出身エリートの一般的なキャリアコースとなっています。

 

こうした人々が、中国政府によるリクルートの対象となっており、現在では「海亀」と呼ばれるアメリカの大学で博士号を取得した後、「グーグル」や「アップル」などの最先端企業で働き、その後帰国してベンチャーを設立しているということです。

 

現在のところ、中国国内では帰国組も含め500万人を越える修士号・博士号の取得者、そして研究者が存在していると言われています。そして、その数はさらに増加しています。

すべての「人」へ、今、起こっている
日本の国内情勢の本当のことをあなたに
「ヘーゲルの弁証法」の達人であるトランプ大統領と江戸幕府5代将軍・徳川綱吉の共通点
from 情報リテラシー教育スクール atlasl.net

生徒さんの声レッスン体験談
入会までの流れはこちら
無料体験申込はこちらから
ページのトップへ

Copyright Atlas Corp.All right reserved.