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「5G」を始めとしたアメリカと中国の最先端技術の覇権争い

2018年9月に開催された北京の情報通信展覧会のファーウェイの看板
Image from NEWSWEEK

 

元号が「令和」となり、明らかに新しい時代の予兆が見られています。これから一体何が起こるのか、さらに混迷を深めている2019年後半を予想していきます。

 

今回のメインテーマは、アメリカと中国による「5G(第5世代移動通信システム)」を始めとした最先端技術の覇権争いが過熱していますが、その背後にあるレアアースの争奪戦についてです。最先端技術を巡る覇権争いの深層を見ていきます。

 

新しい通信システムである5Gや電気自動車、そしてAI(人工知能)のニュースは毎日のように報じられており、4月3日には韓国の通信大手SKテレコムが世界初となる5Gのスマホサービスを開始すると、その1時間後にはアメリカのIT企業大手ベライゾンもスタートさせました。

 

どちらが世界一になるのか熾烈な競争が続いている一方、日本でもパナソニックが地域限定で使える5Gの新サービスに参入すると発表しました。具体的には、工場内の生産ラインを自動制御するスマート工場を推進するためのものであるということです。

 

NECも、ドコモやAUなど通信企業を介さない自前の超高速通信網により、機密性を保って遠隔作業などをできるようにして、製造業の競争力向上につなげるとしています。

 

一方、米トランプ政権は5G通信基地などのインフラ建設を推し進めている中国の通信大手ファーウェイ(華為集団)に対して、欧米諸国、日本を中心とした市場から排除する圧力を諸外国にかけていますが、その要請に従っていないのが現状です。

 

このように、高品質な5G通信インフラを格安に提供するファーウェイの魅力は大きいわけですが、しかし、すでに兵器産業の基盤的な技術が中国のサプライチェーンに依存せざるを得ない状況にあるアメリカとしては、中国が5Gだけではなく、電気自動車やAIの最先端技術で主導権を持つことは絶対に許すことはできないと考えています。

 

こうした最先端技術の覇権争いの裏には、レアアースを巡る熾烈な争奪戦があり、原材料としてレアアース無しでは製造することができないとされています。レアアースとは、31種類あるレアメタルの鉱物の一つです。希少鉱物から得られた酸化物から分離され、全部で17元素もあります。

 

同じ鉱床から採取できるわけでなく、アメリカ英語でLREEと呼ばれる軽稀土類元素、そしてHREEと呼ばれる重稀土類元素の2つに分かれており、その中間には中国の独自基準であるMREEと呼ばれる中稀土類元素の3つがあります。

 

その典型的な例は電気自動車(EV)で、日本を含む世界各国で化石燃料から電気に移行する準備がされています。EU(欧州連合)では、2040年までにガソリン車やディーゼル車の製造と販売を禁止し、完全に電気自動車に一本化する方向に向かっています。

 

ところで、電気自動車のエンジンはモーターであり、モーターを駆動させるためには高性能の永久磁石が必要です。そして、電気自動車用のモーターに使われる永久磁石の製造にはレアアースが必要ですが、そのうちの98%は中国が供給しているとされています。

 

つまり、中国の供給するレアアースなしでは、電気自動車の製造は不可能だということになります。今後、電気自動車を推進するには、明らかに中国依存をやめる必要があり、現行の電気自動車のモーターの仕様を根本的に変更することになります。

 

このような状況中、電気自動車だけではなく、多くの最先端技術にも言えることであり、レアアースの中国依存を最も恐れているのがアメリカの軍需産業です。ミサイル誘導システムやレーザー兵器、高性能レーダーなど大量のレアアースが使われています。

 

こうした最先端兵器が、仮想敵国である中国に依存しないと製造できないということは、アメリカの安全保障にとって大きな脅威であり、一刻も早くレアアース調達のサプライチェーンを構築し、中国依存からの完全な脱却を目指すことになります。

 

しかし、サプライチェーンの構築には10年以上かかかるとされており、中国依存からの脱却は難しいのが現状です。既存の製品からレアアースを取り出しリサイクルする技術も開発されていますが、まだテストの段階にあり、レアアースの需要に対応するには数年はかかるようです。

 

トランプ政権は、世界各国にファーウェイの5G通信機器の導入を止めるように圧力をかけ、中国が最先端技術で覇権を握るのを阻止するのに躍起になっています。また、一帯一路構想を断念させ、あまりに急速な中国の発展の押さえ込みを図っています。

 

このようなアメリカの圧力によって、中国経済の成長率は低下したため、「中国はアメリカには勝てない」という印象があります。しかし、原材料のレアアースの状況を見る限りでは、中国の独占状態は今後も継続し、揺るぐ気配はないと思います。

 

むしろ、最先端技術が発展するとレアアースの需要は高まるため、中国依存はさらに大きくなる可能性があり、最先端技術を巡る覇権争いでは、中国が勝利しているといっても過言ではないかもしれません。

 

これはある意味で脅威であり、中国の同盟国である北朝鮮問題はこのレアアースという文脈から見なければならないということです。

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