荒れるアメリカがうらやましい理由
(出典:2020年6月5日 現代ビジネス)
私たちAtlasでは、これまで「情報リテラシー」の開発と普及を進めてきた中で、政治や経済、社会などの未来予測も同時に行ってきました。
私たちが得意な手法は、語学スクールならではの10ヵ国語それぞれの専門家が所属していることで、国内外の情勢や社会的な集合意識の動きから社会変化の方向を予測したり、それぞれの歴史(フラクタル構造)を振り返るといったものです。
特に、私(ピーター・ヨネナガ)は7歳から渡米し、高校生時代の3年間を除いた27歳までをアメリカで過ごしてきました。当然、見た目が黄色人種ということで周囲で起きている様々な現象を見続けてきました。
黄色人種であるからこそ、アメリカ南部の田舎に行くたびに警察や地元住民に目をつけられたこともあり、今起きているアフリカ系アメリカ人の怒りと憤りがよく理解できます。アメリカの警察の体質は、私がまだ小学生だった1980年代から凶暴であったように思います。
米シアトル「自治区」で銃撃、少年2人死傷
(出典:2020年6月30日 産経新聞)
私は、アメリカで起きている抗議運動について11月3日の大統領選挙前に、アメリカ人同士が完全に2つに分裂するように感じています。抗議運動の参加者が勝手に占拠し、警察が立ち入りできない自治区のワシントン州シアトル市に住んでいたこともありました。
日本からは、国際便が欠航しているためにアメリカには行けませんが、私は以前、現地からすぐ近くに住んでいました。だから、アメリカで起こっている混乱を肌で感じることができます。正直、日本にいてもこの変化の速さは圧倒されるものがあります。
昨年、私たちAtlasでは2020年は「ターニング・イヤー」と位置づけ、経済的な転換期があるものと予測していました。特に、アメリカ国内の混乱は長年、人々が耐え忍んできた感情がついに爆発したように思います。
一方、ヨーロッパ諸国でも集合的に抑圧された感情が噴出しており、欧米諸国では抗議運動や暴動などエネルギーが放出されているわけです。その中には、帰国しない(できない)同胞である日本人の存在もあります。
BLM運動=「全ての命が大事」ではない 日本に伝わらない複雑さ
(出典:2020年6月30日 Newsweek)
実は、私たちがこの世に生まれてきた本当の意味は、肌の色や社会的地位のようなものとは一切関係がないことは明らかです。権力者や地域ごとの価値観が勝手に作った社会構造でしかなく、一人ひとりが生きている意味はそれぞれです。
私たちひとり一人は、この世にかけがえのない存在であって、白人や黒人、アジア人、そして富裕層、貧困層などの社会構造などそもそも何の意味もないわけです。
この無意味な社会構造の束縛から一日でも早く解放され、私たちひとり一人がかけがえのない存在として自覚する時、ようやく今起きているような混乱状態は終わるものと考えられます。そして、そのためには、これまで抑圧されてきた感情を解放し、ある程度は爆発させる必要があるのかもしれません。
誰にも迷惑がかからない程度の感情の爆発というのは、生きていることの本当の意味に気づくためにどうしても必要であるように思います。
つまり、アメリカという国が新しく生まれ変わるためには、分裂と混乱を繰り返すことが必要で、過去の歴史を全て精算することになるということです。過去6年にわたって、私たちAtlasは日本と世界の情勢を分析してきました。
情報リテラシ・セミナー 毎週土曜日・日曜開催中
(出典:情報リテラシーセミナー)
今年3月1日からは「情報リテラシー・セミナー」を札幌駅前にあるAtlasマンツーマン英会話LS内で開催し始めました。私は、アメリカ同時多発テロ事件が起きたちょうど1年前の2000年に、長く暮らしてきたアメリカを去り、日本に永住を求めました。
そして、2020年代はアメリカだけではなく、日本、そして世界にとって様々な形で革命(日本の場合は維新)が起きることになりそうです。動乱期はまだ始まったばかりで、混乱はまだまだ続くものと思われます。
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