【李登輝氏死去】価値観共有に功績の李氏 中国を注視しつつ日台実務関係を強化
(出典:2020年7月31日 産経新聞)
台湾で初めて民主的な選挙を実施した李登輝総統が病気で亡くなり、いよいよ米中戦争が始まろうとしています。そして、日本はこの戦争に巻き込まれています。
しかし、普通の日本人ではこのことを理解することができないのが現状です。アメリカや中国本土で起きている、政治的な対立や抗争を読み解くだけの能力を併せ持つ人材は限られているわけです。
日本の外務省をはじめとして、各省庁の官僚たちが国内外情勢を把握したり、国際部の新聞記者たちや大学教授など学者たちであっても、どうしても理解できないことはやはり理解できないようです。
そのために、私がこのコラムでわかりやすく解説する必要があることや、日々、仕事をこなしている中で膨大な量の報道記事を読み進めることが不可能であることはわかっています。だから、誰にでもわかるように説明することが求められているということです。
実際には、知性や語学力、そして知識力には人によってそれぞれ差があるわけで、「今、起きている本当のこと」を分析し、誰かに伝えていくことはほとんどの人ができないことになっています。私は、できるだけ現代日本人に理解できるように伝えていかなければならないと考えています。
とは言っても、欧米諸国で起きていることは日本で生まれ育った人にはニュアンス自体がつかめないかもしれません。しかし、日本的な情緒を入れながら解説しなければ、日本語だけしか話せない人にはチンプンカンプンでスルーされることになりかねません。
今や、多くの日本人は欧米人どころか、アジア人と比べても知識水準がかなり落ちているように思います。コロナ危機が起きても、ほとんどの日本人が何不自由なく生活できるのは、最先端テクノロジーに従事しているエンジニアがまだ日本にいるからです。
日本の製造業を中心に、このような一流のエンジニアが海外に移住せずに世界の大企業と肩を並べるほどの科学技術を保有していることで、それで何とかなっているのが日本の現状であるものと考えられます。
7月のドル下落率、約10年ぶり大きさ 金は2000ドル到達
(出典:2020年8月1日 日本経済新聞)
そのような状況の中、7月後半から金(ゴールド)価格が再び上昇し始めています。ニューヨーク市場では、いよいよ1オンス2000ドル近くまで伸びてきました。先物市場では、一時的に2000ドルを超えています。
2011年の最高値であった1932ドルをいとも簡単に超え、世界中の機関投資家やヘッジファンドの間で色めき立っています。素人の個人投資家でさえ、「1900ドル台を割ることはない…」などとSNS上などで発言しています。
米ゴールドマン、金価格の12カ月見通しを2300ドルに引き上げ
(出典:2020年7月28日 Reuters)
ロイターの報道記事では、巨大投資銀行のゴールドマン・サックスが2300ドルまで上昇すると予想を立てています。この日本語版の記事を読んだ多くの日本人は、これから現物の金地金を買いに田中貴金属などの販売店に足を運ぶようになっているようです。
一方、欧米人たちはこの日本人のたちのゴールドを購入しようとする動きをどのように見ているのでしょうか?
実は、「その市場にアラブ人と日本人が殺到したら価格が下落する…」という格言があります。アラブ人はイスラム教徒なので、カネを貸しても「金利」という概念を持つことを禁止されています。
それに対して、日本人は「情報リテラシー」を学校で学んでこなかったので金融の概念そのものを持っていません。また、日本語というのは他の言語と異なり、左脳では言語音(子音)、右脳では感情音(母音)で成り立っていると言われています。
他方、ヨーロッパでもゴールドを購入する動きが出ているようで、フランスやドイツ、そしてイギリスのテレビ番組や新聞ではゴールド価格の上昇について大きく報道されています。
高値更新の金、25年投資で学んだ続けるヒント
(出典:2020年7月28日 日本経済新聞)
ところが、アメリカではゴールドの現物在庫がなく、いわゆるインゴッド(金地金)が購入できないと聞かれています。アメリカの資産家たちは、価値が減りつつある米ドルから安全資産であるゴールドに替えるために、様々な方法で手に入れようとしているわけです。
最近、財政的な不安を抱えるアメリカ政府は、年内に金(ゴールド)の取引停止を宣言する可能性が出てきました。アメリカの中央銀行である「FRB」と「ニューヨーク連邦銀行」は、ゴールドの準備高が底をついていることを知っているようで、これ以上は市場に出すものがないという状態にいます。
いよいよ世界覇権国として、そして基軸通貨ドルを発行するアメリカの終わりが近づいてきました。それでもアメリカは虚勢を張りながら、何事もなかったかのようにニューヨークとシカゴにある金融市場(取引所)を性懲りもなくオープンし続けるだけのことです。
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