田中貴金属工業 金地金
(出典:田中貴金属工業)
前回、前々回とこれまで2回続けて金(ゴールド)での資産保全について書いてきましたが、若い世代や資金がない人にもメッセージを送りたいと思います。
今ならまだ、純金のコイン(金貨)1枚なら購入できると思います。金貨は1オンス=31グラムの重さがありますが、田中貴金属などの販売店で約25万円ほどします。ただし、まだ在庫があって買えればの話です。
一方、30グラムの金地金(ゴールド)であれば20万円ほどです。金貨は5万円ほどのプレミアムがついており、その分購入する時に20%も価格が高くなっています。それでも何とか金貨を1枚でも手に入れるべきです。
一時期と比べてだいぶ減りましたが、アメリカの中産階級は昔から金貨をたくさん買い集めてきました。カナダのメープルリーフ金貨や、オーストリアのウイーンハーモニー金貨を国境を越えてカナダやメキシコに買い付けに行くほどです。
また、オーストラリアのナゲット金貨やカンガルー金貨も人気ですが、アメリカ造幣局発行のイーグル金貨は貴重品なのでなかなか市場には出回りません。私は、日本人も金貨で資産保全を行い、日本円が紙くずになるのを防ぐ必要があると考えています。
金貨なら、海外に持ち出す時に入国審査や税関などで目をつけられることもありません。財布の中に数枚忍ばせておいて、円やドルのコインと一緒にして持ち歩けば全く目立たないわけです。
金貨も金地金と同じように、知らない間に価格が上昇し続けています。このまま保有しているだけでも、1枚25万円から数倍、数十倍に価値が上がるかもしれません。4倍になれば、1枚100万円です。
“Mr. Gold” Says Buy Silver…
(出典:2017年5月19日 ST.PAUL RESEARCH)
他方、銀(シルバー)価格も上昇し始めています。金(ゴールド)価格につられるように1グラム100円近くまで来ています。何度か価格を下げたことがありましたが、ここにきて確実に値を上げ、1キロ10万円の大台に上がろうとしています。
金(ゴールド)と比較すると、ちょうど1/100の価格です。一昔前は、1/40程度しか離れていませんでしたが、銀は変色はしても決して錆びない金属の一つです。世界各国では、硬貨(貨幣)の素材として使われてきました。現在、世界的に銀の在庫は余っていると言われています。
自動車の脱ディーゼル、白金相場を直撃
(出典:2018年5月16日 日本経済新聞)
それに対して、プラチナ(白金)は金(ゴールド)との競争に敗れ、1グラム3300円程度の値が付いています。数年前は金よりも価格が高かったのですが、各自動車メーカーが排気ガスの新技術でプラチナを触媒として使わなくなり、そこからプラチナの価格は下落しました。
プラチナは、2年ほど前までディーゼル車の触媒用途が需要全体の4割を占めていましたが、特に欧州の自動車メーカーはディーゼル車を生産しなくなり、電気自動車(EV)にシフトし始めています。
ゴールドやシルバーと比べると、プラチナはこのまま価格を上昇させないままの時期が続くと思われます。特に、円高ドル安が続いていくことで、ゴールドとシルバーはこれからまだまだ上昇する可能性が高いと思われます。
ジム・ロジャーズ 二番底はすぐにやってくる
(出典:2020年6月16日 ビジネス日経)
今後、明らかに世界的な米ドルの信用はこれからさらに落ちていくと思います。トランプ大統領がアメリカ大統領選に再選された11月以降、ダウ平均株価は再び大暴落する方向に進んでいます。今回の大暴落は、3月よりも大きな動きになるかもしれません。
当然、日経平均株価を含む世界中の金融市場で大暴落が発生するのは明らかです。それでも、トランプ大統領は何とか事態を収拾し、アメリカは中国との経済的・軍事的戦争で対立しながらも国内の社会秩序を維持していきます。
まずは民主党にしがみついているディープ・ステート側の議員たちを選挙で負かし、スキャンダルなどで逮捕権を取りながら議席を奪っていきます。最終的には、アメリカ社会そのものがリセットされることになります。
世界大恐慌までの2024年までは、残り4年となりました。2024年と言えば、日本では紙幣の新札交換が行われます。つまり、福沢諭吉から渋沢栄一に変わるということです。それまでには何とか安全資産である金(ゴールド)を保持しておきたいものです。
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