新型コロナ国内感染1000人超す 爆発的拡大防ぐ瀬戸際
(出典:2020年3月21日 日本経済新聞)
「緊急事態宣言」が取り消された3月19日以降、3連休の札幌市内でも街に人が溢れていました。スーパーやショッピングモール、レストランなど、昨年よりも人が増えている印象があります。
実は、Googleのツール(グラフ表示)を使うと、リアルタイムでその店にどれほどの客が来ているかがわかります。札幌市内の傾向としては、ショッピングモールは客で溢れていますが、百貨店は昨年同月よりも客が少ないようです。
その傾向は、ランチが1000円以上する一ランク上の飲食店でも表れています。定食屋やファミレスほど安くないので、客が少ないと思われがちですが、予約が必要であるとのことです。郊外であっても駐車場は満杯で、店内はファミリー層を中心に人で溢れていました。
店員たちは、神経質にテーブルと椅子にアルコール消毒を施し、全員マスクをしています。当然、新型コロナウイルスについて注意喚起の張り紙がありました。しかし、まだ3月ということで気温が10度以下では、窓も開けたままにしていくことはできないようです。
暖房はかなり低めの設定になっていましたが、各席の間隔は50センチもないまま50名近くの客で満席となった店内は、明らかに飛沫感染するには絶好の条件となっていました。お互いに楽しそうに話しているのを見た私は、予約を取り消して帰宅したわけです。
私は、誰も住んでいない農場に家を建ててそこに引きこもり、外に一歩も出ない限りは新型コロナウイルスからの予防は不可能であるとわかりました。もはや都市部に住んでいようが、田舎に住んでいようが何も変わらない状況にまで来ています。
メニューの説明をする店員をはじめ、高齢男性や中年女性たちも咳きこんでいました。子ども連れの家族も全員咳をしているのを見た瞬間、私は急いで外に出ることにしました。さらに、順番待ちをしている人たちもいました。
問題は、いくら一ランク上のイタリアン・レストランとはいえ、「マクドナルド」や「バーガーキング」のような「食品衛生管理マニュアル」がないことです。実は、衛生管理で最も最先端なのが外資系の「ハンバーガーチェーン」であるということです。
生産地から店舗までの品質保証体制
(出典:マクドナルド)
1960年代にアメリカで始まった「フード・ビジネス」の先駆者はマクドナルドであり、それに追随しているのがバーガーキングということで、飲食店を経営している人は手本にする必要があります。そのエッセンスやノウハウを学ぶには、意外にもアルバイトすることが手っ取り早いのかもしれません。
世界2位のバーガーキングは、日本では1993年から現在まで店舗事業展開を行っています。一時期、バーガーキングへパティを納入しているハドソンフーズ社製造の肉から『大腸菌O-157」が検出するという事件が起きました。
1993年の「ジャック・イン・ザ・ボックス」のような大事故になるかと一瞬緊張した雰囲気が流れましたが、冷静な事故処理により2週間ほどで事故対策が終了したとされています。
これはバーガーキングの優れた危機管理と広報が問題を大きくなる前に完璧に処理できたことと、アメリカの関係省庁の連絡、情報管理対策が優れていたということです。
食中毒事件を乗り越えてモスバーガーが復活 消費増税を追い風にできそうな理由とは?
(出典:2020年2月25日 ITmediaビジネスONLINE)
日本でも、大手外食企業で大きな食中毒事故が発生していますが、その事後処理の対策が大きく異なることがわかっています。そこで、バーガーキングの採った対策と日頃の危機管理、そして広報体制を分析し、日本で今後どのように対応するべきか、感染症のリスクに対応してきたというわけです。
アメリカ企業の優れたところは、「学ばない労働者をどのように使うか」という観点で経営をしているところです。だからこそ、気持ち悪いくらいにマニュアルを徹底させ、科学的な手法を用いて問題を解決しようとする傾向があります。
無知な労働者を大勢使うのであれば、科学的な観点で構築された「食品衛生管理マニュアル」を用意して強制することは、どのような場面であっても機能して安全を守っていくことにつながります。
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