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土地を無償解放することを恐れる地主たち 「リバタリアニズムの始まり」

更新日 2021年6月23日

 

ドラマ「おしん」が世界を魅了、そのわけは 文化や言葉にも影響
2021年6月5日 BBCへのリンク画像です。

(出典:2021年6月5日 BBC)

 

世界中で視聴されているNHKドラマと言えば、先日お亡くなりになった橋田壽賀子原作の『おしん』です。

 

明治も終わりにさしかかった山形の貧しい小作人の娘が、様々な苦労をしながらもへこたれず、這い上がって戦後はスーパーの経営者になっていく姿に、今もアジアや中東、南米、そしてアフリカなどの途上国で人気を博し、25年間で64ヵ国に放映されています。

 

貧困や地主からのいじめ、夫の自殺など、次々降りかかる辛苦に耐えた日本人女性の生涯の物語は海外でも人気が続いており、貧しい女性が行商し、家族で店を開き身を立てる姿に世界中の人々が市場経済への興味をかき立てられ、感動して涙を流して泣いたというわけです。

 

その中で、最も熱狂的なのがイランやトルコ、エジプトなどのイスラム圏であり、南米やアフリカなど農地解放が進んでいない後進国では、未だに地主が偉そうにのさばっているのが現状です。日本も含め、表面的には民主主義国家ですが民衆が土地を手に入れるのは大変です。

 

ドラマ『おしん』によって、世界中で「地主制度の横暴」が暴かれたわけですが、さらに巨大な土地を保有する大地主たちがどこの国でも存在しています。彼らこそ世界支配層の一員であり、政治の表舞台には出てくることはありません。

 

イングランドの半分を、1%未満の人が所有している現実
2019年5月20日 朝日新聞GLOBE+へのリンク画像です。

(出典:2019年5月20日 朝日新聞GLOBE+)

 

大地主の経営者と言えば、旧植民地のインドやブラジルなどの農地や山林をイメージしますが、実は大都市の土地も保有しています。例えば、ロンドンやパリの中心地にそびえ立つ高層マンションやビルを所有しています。

 

しかし、イギリスがEU離脱をしたことで東京都心の土地を漁る、イギリスのファンドが目立つようになりました。このように、土地所有が生み出す不公平の問題はほとんど報道されることなく、日本でもコロナで不満を訴える人々が大勢います。

 

なぜ人々の不満の声が届かないのかと言えば、西側諸国では米ソ冷戦の前から共産主義体制に対する人々の恐怖が強かったからです。つまり、誰一人として土地を所有することが許されなかった東側諸国への政治的な反発が今も続いているということです。

 

今現在、世界各国でも農業地所有の不公平さは、貧しい農民たちを中心に不満が渦巻いています。要するに、土地問題は何も解決しておらず、先祖代々からの土地を人々に分配する地主などいないのが現状です。

 

歴史を振り返ってみると、最初に不公平な土地問題について主張したのがアメリカの政治経済学者のヘンリー・ジョージです。その後、影響を受けたロシアのトルストイが、中国の孫文が、そしてインドのガンディーが登場し、大地主のディープステート(DS)と戦うようになりました。

 

有島農場の誕生と終焉
カイ Hokkaido Magazineへのリンク画像です。

(出典:カイ Hokkaido Magazine)

 

一方、日本では大正時代に作家として活躍し、自らの農地(現ニセコ町)を小作農に無償解放した有島武郎は、札幌農学校や欧米留学でキリスト教思想とクロポトキンの相互扶助思想に親しみました。有島は、弥照神社に小作人を集め、30分ばかりかけて農場を解放する話をしました。

 

「この土地のすべてを諸君に無償で譲渡します。しかし、それは諸君の個々に譲るのではなく、諸君が合同してこの全体を共有するようお願いするのです。その理由は、生産の大本となる空気、水、土地という類のものは、人類が全体で使用し、人類全体に役立つようし向けられねばならず、一個人の利益によって私有されるべきものではないからです。諸君全体がこの土地に責任を感じ、助け合って生産を計り、周囲の状況の変化する結果となることを祈ります」

 

小作人たちは最初、有島が何を言っているのかよくわかりませんでしたが、もう年貢を納めなくてよいということがわかった時、神社の階段を転げるように駆け下りたと伝えられています。有島が44歳の時に解放した農地は約400町歩でした。

 

つまり、「リバタリアン」の本当の始まりは、ヨーロッパからアメリカに開拓農民として移住した人々であり、先住民の土地を奪って生きていくしかないため、自分と家族を銃で守るしかないという農家や牧家であったわけです。

 

海外ドラマ「大草原の小さな家」(シーズン1~9・全話)一挙放送<60秒Ver>海外ドラマ専門チャンネルAXN

(出典:2018年9月21日 Youtube@AXN Japan)

 

「北の国から」全話収録 DVDマガジン 2017年2月28日(火)創刊!

(出典:2017年2月21日 Youtube@KODANSHAcojp)

 

アメリカのドラマ「大草原の小さな家」や、日本のドラマ「北の国から」のように、日雇い労働者として家を建てたり、農作業や、炭、肥料づくりなどの頼まれ仕事をやりながら暮らしていたのがリバタリアンの生き方です。ただし、農場主にはなれないので、一生貧乏生活からは解放されなかったと思います。

 

自分が気に入らない威張っている地主対しては、反抗した態度を見せつける誇り高い貧乏人こそ、「リバタリアニズム」の始まりです。だから、裕福な家庭で育った政治・経済学者にはどうしても理解できないのかもしれません。

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