完全自動運転、戦争の足音、「円弱」時代 25年の論点 世界・日本経済「2025年予測本」を読み解く
 (出典:2024年12月27日 日経ビズゲイト)
2024年は残り4日となり、振り返ってみると本当に様々な事象や現象が起きた年でした。まず、1月1日に能登半島地震が起き、翌日には羽田空港で航空機の衝突事故が起きるなど年初から不安定な年になることを予感させました。
また、国外ではウクライナ戦争が周辺国に飛び火し、ロシアとNATOの戦争に拡大しつつあります。さらに、中東ではイスラエルによるガザ侵攻が本格化し、レバノンのヒズボラやイランとの報復攻撃が実行されました。
以前から、「第三次世界大戦」というキーワードがたびたび登場していましたが、2024年は西側諸国とBRICS諸国との間で分断が生まれ、国や県、市町村、職場、家庭内でも分断が進んだように思います。
来年2025年は、分断から分裂に移行する「ターニングイヤー」であり、アメリカでは第2次トランプ政権がいよいよ新たな国家を建国するために、人々の間で棲み分けが進んでいくものと考えられます。
ドイツのショルツ首相、信任投票が否決される 来年2月に解散総選挙へ
 (出典:2024年12月17日 BBC)
一方、ヨーロッパではフランスのマクロン大統領が、右派政党「国民連合」の躍進によって2027年の大統領選挙前に辞任する可能性があります。ドイツのショルツ政権も、経済低迷で支持率を低下させており、来年2月23日の総選挙で右派政党「AfD」に追い詰められるかもしれません。
他方、イギリスは労働党が政権交代を果たしましたが、スターマー政権の支持率が低下しています。そして、今年最も混乱したのが韓国であり、ユン大統領による不可解な非常戒厳の発令で東アジアでも戦争が起きることを予感させました。
税金でゆすり、暴力で脅し、ときに人を殺す……国家は「チンピラ暴力団」と同じだという「絶対に知っておくべき真実」
 (出典:2024年11月23日 現代新書)
最後に、私たちが暮らす日本でも総選挙で自民・公明与党が過半数を割り、石破政権は「少数与党」で運営を余儀なくされています。しかし、国民の声を聞いていないのは明らかで、外交や税金の問題を解決できるとは到底思えません。
日本政府と日本国民は確実に分断しており、自治体と市民、大企業と中小企業などもう取り返しがつかないほど関係性が悪化しているのは間違いありません。このような現象が始まったのは消費税が8%に上げられた2014年からであり、世界中で似たようなことが起きました。
国民の税金負担が増え始め、大企業への優遇政策が始まり、グーグル検索エンジンによる順位変動などが重なったことで、世界中の人々が不満をぶちまけるようになったわけです。結局、この頃から世界は民主主義から社会(共産)主義に向かい始めたように思います。
1991年にソビエト連邦が崩壊したのと同様に、国家が社会主義化すると一部の既得権益者だけが利益が得られることがわかっています。今年は、省庁や役所の公務員、銀行員、警察官などの不祥事も一気に暴かれるようになり、管理する側の矛盾が指摘されるようになりました。
すでに日本の社会システムは破綻状態にあり、日本政府も破綻しています。政府や自治体は税金の催促しかせず、それが一体何に使われているのか説明しません。当然、国民や市民は不満を感じており、矛盾が明らかになるたびにSNSは荒れます。
具体的な矛盾とは、貧富の格差や社会的評価の曖昧さ、生活や習慣、文化などの価値観とイデオロギーなどが人々の間で激しく対立しているわけです。私は、日本人が抱えているストレスは凄まじく、2025年のどこかで大爆発すると予想しています。
歴史的円安で将来を奪われ“食物”にされる若者たち。「国債は国民の資産」という大嘘を信じてはいけない!
 (出典:2024年6月28日 Yahooニュース)
欧米諸国や中国、韓国のように、連日抗議デモや暴動が起きているのはある意味健康的で、日本人は潜在的にストレスを溜め続けているのでどこまで噴出し、いつか収拾がつかなくなる状態にまで達する日が来ると思います。
その結果が世界各国で実施された選挙による政権交代であり、2025年はさらに右派政党が躍進すると思われます。何度も繰り返しますが、自民党や財務省、経団連は「百姓一揆」が起きるのを待っており、早く楽になりたいと思っているに違いありません。
日本が見本にするべきはドナルド・トランプのやり方ですが、日本には世襲議員やグローバリストをリーダーに据えると売国に走る傾向があります。だから、中央集権型ではなく、地方というよりも小さな規模(町内会レベル)でそれぞれリーダーシップを発揮できる人を自然に任せて選ぶ必要があります。
1年間、我慢して読んでくださってありがとうございました。私の日本社会に対する我慢はかなり前から限界を超えており、日本の復旧、復興、そして復活を疑い始めています。それでも、元気づけてくれる読者がいることで、何とか最後までやってくれたことを感謝したいと思います。
それでは皆様、良いお年を。
ピーター・ヨネナガ
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