中国、南シナ海でミサイル実験 米は軍事化関連企業制裁
(出典:2020年8月26日 日本経済新聞)
アメリカ政府と中国政府による「第一段階の合意協議」が無事に終わったこのタイミングで、中国は南シナ海でミサイル実験のため中距離弾道ミサイルを4発発射しました。
アメリカ政府は即座に南シナ海での軍事拠点建設に関わったとして中国企業24社に事実上の禁輸措置を発動すると応戦したことからも、南シナ海での軍事衝突は起きることがないのは明らかです。
しかし、このまま軍事衝突を回避できたとしても、今後の米中関係については1950年~1980年代の「米ソ冷戦」の時と同じような「新冷戦」が始まるのは間違いないと思います。世界がそれぞれ異なった陣営に分かれ、実質的に二極化されるということです。
もしそうではないとすれば、一体どのような世界秩序になるのでしょう?未来の世界秩序を予測する時、世界に台頭する中国の動向とその長期計画を知ることが重要となります。
中国との「新冷戦」に向かう米国は、どちらの国民が良い生活をしているか考えるべき―独紙
(出典:2020年8月23日 Record China)
一方、アメリカは国益と覇権が保証される既存の世界秩序、そして米ドルが世界の基軸通貨として維持される体制が続くことを目標としているように思います。それに対して、中国はどのような世界秩序を目指しているのでしょうか?
こうした問いに答えるためには、まず中国の実態と現状を正確に把握する必要がありそうです。しかし、日本のテレビや新聞を読むだけでは無理があると思われます。なぜかと言えば、30年以上も「中国バブルが崩壊する」と言われてきたからです。
また、「中国共産党の一党独裁体制も崩壊する」という何人もの評論家がマスメディアで登場してきました。中には、民衆が共産党に反対して民主化を要求し、革命となって国が4つに分裂するという話もあります。
さらに、民衆蜂起で軍閥化した人民解放軍の地方軍管区も加わり、革命が一層激しくなり、共産党内部の権力闘争で共産党の一党独裁が崩壊し、民主主義国家となると予想する人物もいました。
夜話中南海:怠慢李克強重慶地方党媒有恃无恐
(出典:2020年8月25日 禁聞ニュース)
現地の報道記事を読んでみると、中国ナンバー2の李国克首相は、長靴で重慶の被災地を回ってますが、習近平主席は片付けの済んだ安徽省の街を普通の靴で回っているようです。こう見ると、対照的な二人ではあります。
今後、三峡ダムの崩壊で揚子江沿いの大都市が大洪水に見舞われ、怒った民衆が反乱を起こすことで共産党政権が崩壊し、中国はいくつかに分裂してそれぞれ統治するリーダーが現れる、と主張する者もいます。
結局、これらの論理が「中国崩壊論」であると思います。ところが、中国のバブル崩壊はいつまで経ってもおきないまま、崩壊論は現在でも叫ばれ続ています。実際の中国は、アメリカの包囲網によって中国は孤立し始めているわけです。
習氏に焦り?党内に不満勢力 中国が公安幹部を次々粛清
(出典:2020年8月25日 朝日新聞)
確かに、習近平・国家主席と李克強・首相との間に権力闘争が起きており、共産党そのものの統治能力が急速に衰えていることは明らかです。実は、シャドーバンキングの銀行システムと不動産バブルの崩壊は、数年前から起きています。
このようなシナリオは未だに広く伝わっており、中国崩壊論自体は現在でも変わらない現象として人々の間に認知され続けています。問題は、中国がなかなか崩壊しないということです。経済学者が真面目に予測しても、中国経済は強くあり続けているのが現状です。
中国の未来予測について、欧米諸国など世界中のエコノミストや歴史学者、そして評論家やジャーナリストたちが的中させたことは今まで一度もありません。少なくても過去30年間は、全ての人間が予想を外し続けています。
ここまで専門家も含め予想が外れるということは、私たち西側諸国の人間は中国の実態と動きに対して、根本的に見誤っているからです。結局、中国と言う国は太古の昔から共産党一党が向いている独裁的な国家なのかもしれません。
菅長官「孔子学院の動向を注視」
(出典:2020年8月26日 産経新聞)
実際に、アメリカ中心のグローバル化が力を弱める中、中国の一帯一路政策は拡大を続けています。今、中国の本当の実態や、長期的な計画をしっかり理解しないことには、「新世界秩序」がどういうものなのかがイメージできません。
とは言え、国際便が欠航している今は中国に行きたくても行けないわけです。もし物理的に行けるようになったとしても、中国語で現地の人々とコミュニケーションを取ることはできるでしょうか?
果たして、中国はどんな世界秩序の構築を目指しているのか、日本国内でできるだけ調べ上げ、今のうちに中国語をマスターしておくことも重要であるように思います。
日常生活で英語や中国語を使わないので、勉強しない人がいます。しかし、「日本にいても外国語が話せないと困る時代」が近いうちに必ずやってきます。つまり、海外に出なくても英語は必要になるということです。
その理由は、これから日本で暮らす中国人が都市圏に激増するからです。実際に、日本各地にある語学スクールでは最近、医者の受講者が増えています。中国人患者とやり取りする際に、英語や中国語が話せないと困るようです。
日本中国語検定協会
(出典:日本中国語検定協会)
日本国内で中国語の学習成果を測る指標として最も多く利用されている資格試験が「中国語検定」です。
HSK 中国政府認定資格
(出典:HSK 中国政府認定資格)
さらに、HSKは中国政府公認で、世界基準の中国語資格だから就職や昇進に有利な資格と国内外で認知されています。
通訳案内士試験(通訳ガイド試験)「中国語」
(出典:通訳案内士試験(通訳ガイド試験)「中国語」)
また、ツアーガイドなら「通訳案内士試験」があります。自分が海外旅行をするときに加え、中国人に日本を案内する際の語学力と知識が問われる資格試験です。
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