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アメリカ大統領選挙とトランプ大統領の2期目

更新日 2020年8月28日

 

【図解】米大統領選2020 トランプ氏とバイデン氏の支持率の推移(8月22日まで)
2020年8月25日 AFP BB NEWSへのリンク画像です。

(出典:2020年8月25日 AFP BB NEWS)

 

今年11月3日に実施予定のアメリカ大統領選挙ですが、4年前は最終的にサプライズによってドナルド・トランプがアメリカ大統領として就任することになりました。

 

今回も、勝利が決定する直前まで油断できない状況にあり、私たちAtlasがあまりにも早く予測を公表してしまうと、捻じ曲げて解釈される人間が出てくることから、先に大統領選挙「後」について予測していきたいと考えています。

 

さて、8月に入ってからというもの、欧米諸国のマスメディアはトランプ大統領の勝利を確信し始めています。8月22日時点の支持率では、バイデン候補が50%で、トランプ大統領は42%と8%の差が付いているようです。

 

トランプ大統領の支持率低下は、新型コロナ対応の失敗や失業者の増大によって、前回の選挙でトランプに投票したアメリカ中東部や南西部の州で支持を失いつつあり、苦境に立たされているのは明らかです。

 

そのような状況の中、11月の大統領選挙ではバイデン候補が勝利するというメディアの予想も減っていないように思います。しかし、トランプ大統領が勝利する予測のほうが指数関数的に勢いがあり、急速に増えていることがわかります。

 

【記者ブログ】衝撃の「トランプ氏再選確率91%」予測
2020年7月18日 日本経済新聞へのリンク画像です。

(出典:2020年7月18日 日本経済新聞)

 

トランプ大統領の勝利を予測するニューヨーク州立大学のノーポス教授は、アメリカ大統領選挙の結果を独自に分析し、90%以上の確率でトランプ大統領が再選すると予測しています。

 

ノーポス教授の予測分析で重視しているのは支持者の熱意であり、予備選挙で圧勝する候補者ほど支持者の熱意があり、その結果、投票率自体が上がりやすい傾向があることを説明しています。実際に、バイデン候補は序盤の中西部や東部で大きく出遅れています。

 

一方のトランプ大統領は、最近まで有力な米民主党候補がいなかったため、中国に対して強硬策を次々と発表して支持率を高め続けてきました。実際に、両陣営のキャンペーン・グッズを製造している中国の工場では、トランプ陣営の注文のほうが多いことが報じられています。

 

いずれにしても、世界の覇権国の座から降りたいトランプ大統領は、基軸通貨の米ドルの価値を落とし、世界各国に駐留する米軍基地を撤退させようとしています。要するに、アメリカが衰退していくということです。

 

韓国の二股外交に衝撃、在韓米軍もはや不要と米陸軍
2020年8月3日 JB pressへのリンク画像です。

(出典:2020年8月3日 JB press)

 

もしこのまま何もしなければ、同盟国の多くがアメリカから離れ、アメリカに敵対する国も出てくる可能性があります。2020年初旬から始まったアメリカとイランの軍事衝突から新型コロナウイルスのパンデミックと、2020年の極端な変化を考えると、2021年はさらに激化していくように見えます。

 

アメリカの同盟国は、不信感を抱きながらもアメリカから離反する動きは見せていません。しかし、もしトランプ政権の2期目がさらに強硬な「アメリカ・ファースト(自国第一主義)」の政策を推し進めることになれば、ヨーロッパ諸国は離れていくかもしれません。

 

なぜかと言えば、トランプ大統領自体がロシアや中国との関係で一極支配のリーダーシップを取ることのできる国は、「アメリカ以外にない」という考え方を持っているからです。ただし、トランプ大統領が他国に直接攻撃を仕掛けているわけではないわけです。

 

イランを軍事攻撃したり、中国との間で軍事的な動きを見せているのはいわゆる「ディープ・ステート(軍産複合体)」のほうです。これまでも、自作自演の嫌疑によってベトナムやアフガニスタン、イラク、そしてリビアなどを攻撃してきました。

 

トランプ大統領は、国際条約や合意を次々と破棄していますが、全ては「アメリカ最優先」の考えを押し通してるわけです。トランプ大統領は、「アメリカ国民全体から感謝されている…」という信念と希望を抱いています。

 

しかし、友人のアメリカ人に聞いてみると必ずしもそうではないことがわかります。中国との戦争を主張したり、覇権維持を主張するトランプ政権の閣僚たちに反対する分別のある賢いアメリカ人は全米各地に大勢います。

 

実際に、トランプ大統領の岩盤支持層には、トランプ大統領を批判する者たちに対して陰険な言動をしているのが現状です。それに対して、反トランプ側のテロ集団「アンティファ」なども同じような手段で対抗しています。

 

「外交指南役」はキッシンジャー氏:トランプ氏の「親ロシア」への転換を実現へ
2018年1月20日 HUFFPOSTへのリンク画像です。

(出典:2018年1月20日 HUFFPOST)

 

4年前、ドナルド・トランプが共和党のアメリカ大統領候補に正式に選ばれた理由は、アメリカ覇権を衰退させることができる人物であるとヘンリー・キッシンジャー博士(ニクソン政権時代の元国務長官)判断されたからです。

 

そして結果的に、トランプ大統領によってにアメリカ国内やアジア諸国、そしてヨーロッパ諸国の安全保障が脅かされ、不安定で危険を感じても何とか維持されている平和さえも失われ、核戦争にまで発展する可能性があります。

 

トランプ大統領と閣僚たちについては、彼らの無責任な行動によって「情報リテラシー」を持たない怠惰な人々がどれほどの不幸をもたらすか、私自身が判断することなどできません。なぜかと言えば、ひとり一人が深刻な事態となっても動じないために準備しておくべきだからです。

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