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政権交代に動き出した立憲民主 自民幹部は苦笑「共産党と組むとか言い出すと自民党も危ない」
(出典：2021年9月15日 AERA dot）
2016年、民主党に維新の党が合流し、無所属の議員も参加してちょうど1年前に立憲民主党や国民民主党などに党名が改称されました。
その理由を簡単に説明しておくと、そもそも民主党は自民党を離党（2軍選手）した国会議員と社民党、そして民社党が集まった烏合の衆であったわけです。特に、社民党は日本社会党から改称していますが、野党第一党でありました。
つまり、ヘーゲルの弁証法を使って、反（左翼）＋正（右翼）＝合（自民党）にするよう分裂させたということです。1994年、社会党の村山富市・党首が自民党と協議をし、自民党総裁の河野洋平（太郎の父）が連立政権を打診し、自民党・社会党・さきがけの連立政権構想に合意しました。
村山党首は、総理大臣になろうとして左翼の立場を捨てました。それをきっかけに、社会党を離党した右翼の国会議員たちが新党を結成したのが「民社党」です。しかし、政策に関してはほとんど自民党と変わらず、支持基盤は大企業の労働組合でした。
労働組合の支援者たちは、自分たちの給料やボーナスが減る政策は困るので、東芝や日立の労使たちが原発推進を行うようになりました。これらの大企業の労組はやがて「連合」となり、現在も旧民主党の支持基盤となっています。
野党結集の邪魔者？「連合」と共産の「リアルパワー」。迫る総選挙に向けて数字で考えてみた
(出典：2021年7月12日 Yahooニュース）
一方、自民党の支持基盤は経団連（大企業）や同友会（中小企業）であり、経営幹部側と平社員側で争っているのが現状です。他方、日本共産党は「全労連」という労働組合を持っており、同じ労組でも連合とは犬猿の仲です。
実際に、5月1日のメーデー（労働の日）には別々に集会が開催されています。また、毎年8月6日に広島で原爆慰霊祭が開催されますが、一緒に慰霊することはありません。だから、一昔前の自民党には選挙で勝てなかったわけです。
連合と全労連の人々は左翼であっても、自民党を裏から操作するアメリカには反対できず、そのうち自民党内部が争い始めたことで2009年の民主党以来、政権交代のチャンスが再び回ってきました。
共産との一本化、原発・消費税巡る公約…立民結党1年・枝野代表単独インタビュー詳報
(出典：2021年9月15日 西日本新聞）
野党共闘を叫ぶ第一党「立憲民主党」の枝野代表が、なぜ共産党と提携しないかと言えば、支持基盤の連合と共産党（全労連）の仲が悪いからです。
さらに、旧民主党はロッキード事件で田中角栄・元首相と共に自民党を離党した小沢一郎議員が新たに加わり、自民党議員のスキャンダル探しやカネのばらまきなど、それまで不得意であった選挙対策をするようになりました。
結局、現在も自民党と肩を並べるような政党にはなれず、アメリカのように二大政党が確立しないまま、安倍政権が9年近くも続いてしまいました。基本的に、左翼というのは自分たちの考えが通らないと内部で権力争いが起こりやすくなり、組織としてまとまりにくいということです。
自民党やアメリカは、民進党内に問題を起こさせ、枝野代表など左翼の国会議員が離党し、玉木代表などの旧民社党の議員たちが残りました。「国民民主党」の玉木代表は、連合から巨額の選挙資金を得ていますが、立憲民主党にはそこまでの潤沢な資金はありません。
共産・志位和夫委員長が「野党共闘」に本気 「国民民主党とも協力」政権交代目指す〈AERA〉
(出典：2021年9月12日 Yahooニュース）
近い将来、同じ「民主」の名称を使っている両党は統合する可能性が高いと思います。なぜかと言えば、立憲民主党は議員数が多く、国民民主党は資金があるからです。お互いが協力すれば、再び政権交代が起きるかもしれません。
ちなみに、旧民主党の母体である民社党の創始者はフリーメーソンであり、玉木代表の妻はクリスチャンで有名な大平元首相です。要するに、アメリカが日本共産党と日本社会党を弱体化させるために第3の左翼政党を立ち上げたということです。
その結果、左翼ではなく実は右翼であった民社党によって、巧妙な作戦が行われて日本社会党は消滅し、現在は党首の福島瑞穂しかいなくなってしまいました。国民民主党には今でもアメリカが資金提供しており、資金には全く困っていないように思います。
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2021年9月16日
