2023年相場12のポイント ストラテジスト3人が展望 2023年の相場を占う(1)
(出典:2022年12月21日 日本経済新聞)
第2次安倍政権が誕生した2012年、急激な円高で1ドル=70円台を付けていました。この時、米ドルを購入して10年も保有していた投資家は、140円台で日本円に戻したことで2倍の利益を得たことになります。
前年の2011年に東日本大震災が起こり、すでに日本は少子高齢化が進んでいました。この頃から一部の投資家の間で米国株が注目されていました。これから円安に向かっていくことが確実視され、しかもかなりの配当金が入ってくることが強みでした。
「不労所得」を得るための代表的な投資手段である株式や為替取引は、何もしないでも利益を得ることができます。ところが、株価や為替相場が乱高下する今の時代にはそれなりのリスクが伴います。
結局、2022年1月には113円台であった為替相場は、10月に150円台を付けました。その後、130円台に戻りましたが、来年2023年がどうなるかは誰にもわかりません。もし円安に進むのなら米ドルで保有しておくべきですが、円高ならそのまま円を握っておくに限ります。
聞く力もなかったが、語る力も不足している岸田首相 国葬問題も防衛費増額も説得力ある説明はなし
(出典:2022年12月27日 JB press)
「失われた30年」を経験した日本では、誰もこれから経済が成長するとは考えていません。日本政府の政策に全く期待しておらず、会社経営者は収益が下がり、従業員は賃金が下がることを覚悟しています。
コロナ騒ぎ以降、低所得者数は労働人口の1/6にあたる1300万人を超えてきました。問題は、選挙で選ばれたはずの国会議員が国民の生活のことを1ミリも考えていないからです。各省庁の官僚たちも、自分たちのことしか考えていません。
国民(主権者)から徴収した税金で生活している「公人」が主権者の話に耳を傾けず、むしろあらゆる分野で増税してとにかく財源を集めようとしています。日本では、税金と社会保険料を合わせると国民負担は50%に達しており、福祉国家である北欧よりも重税国家になりつつあります。
日本でオリンピックや万博を開催しても、一部の政治家や官僚、公務員、そして大企業にカネが還流するだけで、経済が成長しないまま賃金だけが無理やり上げられようとしています。内部留保がある大企業に要求するのは正しいですが、中小・零細企業の経営者に要求することはできないのが現状です。
《日本はなぜ没落したか?》匿名の学者集団「グループ1984年」が発表した“すごい予言”
(出典:2022年12月27日 文春オンライン)
残念ながら、国会議員が諸問題を解決することなく、閉塞感の中で生きているだけの日本人はすでに希望はありません。実際に、岸田は増税で問題を解決しているように見せかけているが、国民がSNS上で批判してもへこたれていません。
もし岸田政権が2025年まで継続する場合、国民負担率は60%を超えて犯罪が急増するなど日本社会は確実に荒廃することになります。そもそも、すでに伝統文化を継承していた日本人は亡くなっており、今生きている日本人は本当の意味での日本人ではないように思います。
つまり、勘違いしている人間(外見的には日本人に見える)がたまたま日本に住んでいるわけです。日本人の精神性は1970年代に奪われており、私が生まれた時にはすでに日本ではなかったということです。
それでも日本人であることをやめられず、外国人と英語で話せず、海外に逃げる勇気を持てないまま日本で生きるしかないのが現状です。5日後の新年には、またもや遊び感覚で初詣に神社に行く日本人ではない人たちで溢れることになります。
米金利急落と逆イールド連日拡大 同時進行の怪
(出典:2022年12月8日 日本経済新聞)
国債利回り、9~10年で「逆イールド」に ゆがみ続く
(出典:2022年12月23日 日本経済新聞)
このような人間たちをまとめて淘汰させるのが、2023年から本格的に始まる金融恐慌であり、実体経済に影響を与える現象です。米国債の10年債の利回りと2年債利回りは今も逆転しており、この「逆イールド」が深刻な景気後退を起こすわけです。
逆イールドが初めて起きたのは2022年4月であることから、おそらく2023年春頃から景気後退が始まる可能性が高いと思います。2021年に起きたアメリカはすでに景気後退しており、次は日本に襲いかかってきます。
日本のメディアというのは、狭い視野しか持てない日本人に都合のいい報道しかしないので、「日本経済が好転する…」という記事は、日本という閉じた空間の中でのみ通用し、世界を見る目を自ら奪っています。
日本と経済的に深い関係にある中国は、ゼロコロナ政策を撤廃したことで2億人の中国人がコロナに感染しており、変異株の毒性がさらに上がっているという噂まで広がり始めています。
日本は、これまで世界で起きている問題をなぜか抑え込むことができましたが、2023年は逃れられないかもしれません。食糧・エネルギー危機や巨大地震、戦争、経済危機に対応できるのは、聞く耳を持つ人だけです。
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