今回のメインテーマは、「国連環境サミット」で世界的な環境問題運動の先頭に立っている16歳の環境少女、グレタ・トゥンベリの背後にいる組織とその計画についてです。
グレタ・トゥンベリが象徴する環境問題運動の背後関係ですが、すでに成長限界に達した資本主義経済の新しいシステムを作り出す世界的な動きであることが見えてきます。
先週、「気候変動関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」のサミットが東京で開催されました。世界各国の中央銀行(日本は日銀)が相互に決済をするためにある「銀行の中の銀行」と呼ばれる「国際決済銀行(BIS)」の理事会メンバーを選定して立ち上げた組織です。
気候変動、企業の対応力に投資指針 官民サミット開幕
この組織の目的としては、各国の年金基金をはじめ、巨額の投資資金を環境関連産業に誘導する「グリーン・ファイナンス・イニシヤティブ」の実施です。
メンバーには、ヘッジファンド世界最大手「ブラック・ロック」、大手投資銀行「JPモーガンチェイス」や「バークレイ銀行」、「HSBC(香港上海銀行」などの大手金融機関の他、「ダウ・ケミカル」のような世界的企業が参加しています。
今回のサミットでは、日本の経団連や、「ロイヤル・ダッチ・シェル」など大手エネルギー企業、「カリフォルニア州職員退職年金基金(CalPERS)」や、日本の「年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)など国内外の機関投資家も参加しています。
この組織の目標としては、世界的な年金基金の運用先として、環境に優しいグリーン産業に投資を誘導することです。
グレタ・トゥンベリが象徴となっている運動の背後には、大手金融資本や大手製造業が主導するグリーン産業の拡大と発展に向けた世界的な動きがありますが、いつものようにマスメディアだけを見ていると何も見えてきません。
新聞などでは、危機的意識によって抗議運動が世界中の子どもたちを動かし、それに国際機関や金融資本、そして産業界が応えているように見えますが、実態はまったくその逆で、国際機関や金融資本が世界的な運動を仕掛けるために、グレタ・トゥンベリという少女を象徴的な存在に仕立て上げているだけです。
結局、グレタ・トゥンベリでなければならない理由などなく、温室効果ガスの発生に抗議運動を展開している人物は世界中にいます。しかし、彼女の背景を調査してみると、彼女がこの運動の象徴でなくてはならない理由がありました。
グレタ・トゥンベリは、地元スウェーデンでも有数の名家の出身にあり、母は著名なオペラ歌手で、父は有名な俳優、そして祖父はスウェーデン国内では著名な俳優、そして映画監督として認識されています。
そして、父方の家系にはノーベル賞・化学部門を受賞した科学者で、二酸化炭素の排出が地球の表面温度上昇の原因であることを突き止めた最初の人物であることが分かりました。このように、地球温暖化ガスの発見者の家系であるグレタ・トゥンベリは、選ばれるべくして選ばれたわけです。
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