ロシアがウクライナ支配地域の併合準備、9月にも「住民投票」実施=米高官
(出典:2022年7月20日 BBC)
ロシア軍がウクライナとの戦争で有利に戦いを進めている中、ロシアのプーチン大統領は統一地方選挙が実施される「9月11日」に、ある提案をNATOに示す可能性があることが指摘されています。
この提案をアメリカとNATO諸国、そしてウクライナが受諾する場合、その時点で停戦が実現されるかもしれません。しかし、もし拒否すればウクライナはそのまま東部と南部の4州をロシアに奪われる可能性があります。
東部ルガンスク州を占領したロシア軍は、大規模な攻勢に出る前に軍の再編を実施しており、7月に入ってからほとんどウクライナ軍との戦闘が行われていません。一方、ウクライナのゼレンスキー大統領は黒海沿いの地域の解放を目標と公表しました。
今後、ウクライナ軍が新たな兵器を欧米諸国から得られず、そして新たな部隊を追加投入しない限り、ロシア軍はドネツク州のほとんどを制圧すると予想されています。ウクライナは防戦一方で、ロシア軍のドニエプル方面への突破だけは死守する必要があります。
米、ウクライナに370億円の追加軍事支援ハイマースなど
(出典:2022年7月23日 Yahooニュース)
ウクライナ軍本部は、アメリカとイギリス、ドイツの「MLRS(多連装ロケットシステム)」の設置について、「ロシアに勝てるほどのゲームチェンジャーとなりえる…」と語っていますが、「HIMARS(高機動ロケット砲システム)」は今のところ4機が配備されるだけです。
ウクライナ国防省は100機の要請を出していましたが、それまでにシステムを操作できるようになる兵士を教育し、慢性的な人材不足を解消する必要があります。しかし、ロシアは着実に兵士を増員しています。
平均給与の4倍になることも!ロシア軍、高額報酬を約束し、兵士の補充を急ぐ
(出典:2022年5月25日 BUSINESS INSIDER)
ロシア軍は、ロシア全土で志願兵の募集をしており、積極的に採用して奨励金を支給しています。ロシア国防省は、月給17万ルーブル(約39万円)の最低額を支払い、地方出身者は入隊するとボーナスを上乗せされます。
緒戦に戦車隊や特殊部隊のスペツナズなどを失ったロシア軍は、その損失分を補填する戦力を必要としており、戦闘力を上げていくことでウクライナ戦争戦争は消耗戦に突入していくことになります。
ロシア軍の戦力は、ウクライナ軍の戦力より高いため、ロシアが優勢なのは変わりありません。さらに、兵力を上げていくことでを立て直しを図ることができれば、東部2州を占領するのは時間の問題です。
それに対して、ウクライナ軍はHIMARSなどの兵器を欧米諸国から送られてきたとしても、兵力不足から戦況を劇的に変えることはできないと思います。いずれにしても、日本のメディアの情報では何も把握できないのは明らかです。
Military Summary
(出典:Youtube@Military Summary)
ウクライナ軍が失ったものは多く、独立系メディアやロシア系メディアの情報では前線に送られた兵士の約80%が戦死したか、重傷であると報道されています。当然、ウクライナ政府は死傷者数について公式に発表していません。
ロシア国防省が動画で発表してる戦況報告では、ウクライナ人の志願兵はゼロで、20代、30代のほとんどがウクライナ国外に避難しています。新兵は満足な軍事訓練を受けておらず、技術もないので役に立ちません。
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