Atlasマンツーマン英会話

軍事的緊張が高まっているアメリカとロシアの関係②「イランとトルコ情勢」|Atlasマンツーマン英会話

札幌、名古屋、大阪梅田エリアのマンツーマン英会話

Atlasの特徴レッスンコース・授業料一覧スクールを探す無料体験レッスン子供英会話Atlas KID'Sオンライン英会話

ホーム > すべての「人」へ、今、起きている本当のことをあなたに

軍事的緊張が高まっているアメリカとロシアの関係②
「イランとトルコ情勢」

イランのバンダレ・アッバースの石油精製所
イランのバンダレ・アッバースの石油精製所
日本工業新聞

 

アメリカとロシアの軍事的緊張が高まっているもうひとつの地域が中東にあるイランです。トランプ政権は、4月23日に中国やインド、トルコ、日本などイラン産原油の大手輸入国に対して与えていた半年分のイラン産原油の禁輸除外処置を延長しないことを発表しています。

 

これ以降、イラン産原油の禁輸は全面的に実施され、これに違反した企業には厳しい経済制裁が課せられることになりました。しかし、このような全面的な禁輸処置の実施は必ずしも成功していないようです。

 

トルコと中国は量を減らしながらもイラン産原油の輸入を継続しており、EU(欧州連合)も禁輸処置には同意しないことを明確にしています。インドは、未だに継続してイラン産原油を輸入しているようです。

 

そのような状況の中、懸念されているのがホルムズ海峡閉鎖の懸念です。イランは、アメリカとの緊張が高まるたびに中東産原油の最大の輸送路であるホルムズ海峡の閉鎖し、原油価格を高騰させると脅してきました。

 

当然、これまで一度も実施されたことはないものの、今回はその緊迫感がかつてないほど高まっているように見えます。

 

原油の輸出を継続するためにイランのタンカーは必ずホルムズ海峡を通るしかなく、一方の禁輸処置の実施を迫るアメリカは、空母機動部隊などをペルシャ湾に派遣し、イランのタンカーの通行を阻止しています。

 

これに対して、イランはアメリカのこのような強硬処置に反発し、ホルムズ海峡を全面的に閉鎖し、カタールやオマーン、バーレーン、サウジアラビアなどからの原油の輸出を阻止しようとしています。

 

その結果、ホルムズ海峡でイラン軍と海峡の閉鎖解除を狙う米軍が対峙するということになり、イラン軍の首脳部も警告するようになったというわけです。

 

こうした中、トランプ政権は地中海から紅海にかけて展開していた空母エイブラハム・リンカーンを中心とする空母打撃群とB52爆撃機をペルシャ湾に移動させ、イラン軍が弾道ミサイルを海軍艦船に積み替え米軍を攻撃してくることに対抗しています。

 

このように、トランプ政権はイランのタンカーがホルムズ海峡を通過して外洋に出るのを阻止したいようですが、一方のイランは米軍を攻撃してホルムズ海峡を閉鎖する可能性があります。今回の空母機動部隊の派遣は、このイランの攻撃に対処するものだとされており、軍事的緊張は高まりつつあります。

 

そのような状況に中、ロシアはイランとイラン南部海域で合同海上軍事演習を行う予定になっているとイラン海軍司令官が発表し、イラン軍はイラン南部地域に艦隊を派遣するとしています。また、イランとロシアの艦隊は作戦や技術的な問題に関して協力を続けるとも述べています。

 

イラン南部海域にはペルシャ湾も入ることになり、米軍の脅威が迫ってきたとイランが判断すると、ロシア軍とイラン軍が合同軍事演習の名目で軍を展開する可能性があります。つまり、ペルシャ湾でアメリカ海軍とロシア/イラン海軍が対峙するという状況にあるということです。

 

ベネズエラやイランを巡るアメリカとロシアの対立ほど軍事的緊張感はないものの、将来的に緊張が激しくなるきっかけになりかねないのがトルコを巡る情勢です。

 

トルコは、NATO(北大西洋条約機構)に加盟するアメリカの軍事同盟国です。しかし現在、中東の覇権国の地位を固めたいエルドアン政権はクルド人組織と敵対しており、イスラム系テロ集団IS打破のためにクルド人組織と提携しているアメリカとは、ギクシャクした関係にあります。

 

また、トルコは迎撃ミサイルでは世界最高度の性能を誇るロシアの高性能迎撃ミサイル「S-400」の導入を決めたことで、このようなトルコの動きに敏感なトランプ政権は、「S-400」導入に対する制裁としてトルコが導入を予定していたアメリカの新型戦闘機「F-35」の売却を中止したと報道されています。

 

実は、「F-35」の製造にはトルコ企業も参加しており、購入契約の打ち切りと同時にトルコ企業の排除も決定されているようです。「F-35」に代わりトルコが導入を示唆しているのが、ロシアの新型戦闘機「SU(スホーイ)-57」です。

 

アメリカが「F-35」の契約を打ち切った結果、トルコをさらにロシアへと追いやる結果となり「S-400」と「SU-57」のトルコ国内でのライセンス生産の許可さえも与えています。

 

このことについて、トランプ政権からはまだ明確な反応はないものの、トルコのこうした動きとその動きを後押ししたロシアに苛立ちを感じているのではないかと思うわけです。

すべての「人」へ、今、起こっている
日本の国内情勢の本当のことをあなたに
団塊の世代を見て、若い人たちは自分の未来の姿に絶望している②
from 情報リテラシー教育スクール atlasl.net

生徒さんの声レッスン体験談
入会までの流れはこちら
無料体験申込はこちらから
ページのトップへ

Copyright Atlas Corp.All right reserved.