豪雨被害熊本県中心に77人死亡 10人行方不明
(出典:2020年7月15日 NHK NEWS WEB)
西日本を中心に発生した、大雨による被災者の皆様に心よりお見舞い申し上げます。
西日本では、すでに1か月近くも梅雨前線による断続的な雨が降り続いています。また、例年の梅雨よりも風が強く、九州では土砂崩れや川の氾濫が起きました。そろそろ梅雨は終わりますが、次は台風が襲ってきます。
約10年前の台風というのは、フィリピン東側の海で発生し、それが台湾の東側を通過して沖縄に入り、そのまま北上して九州に接近し、太平洋側の海岸線に沿って四国や和歌山県、そして静岡県まで進むコースであったように思います。
その後、なぜか東京を避けて千葉県の房総半島から太平洋に抜けて温帯低気圧になり、やがて消滅するというわけです。一説では、東京や首都圏の「ヒートアイランド現象」に台風が東京湾にはじき飛ばされるとされてきました。
5年移動データから見た台風の経年活動と気候変動
(出典:日本気象予報士協会)
実際に、台風は関東に接近する頃には勢いが弱くなっているはずですが、最近は東北を北上して北海道にまで来ることが増えてきました。5年ほど前からは、台風そのものの構造に変化が生じている可能性があります。
しかし、ここ最近の台風はこれまでの沖縄コースを通過せず、フィリピンからそのまま北上して小笠原諸島近辺で台風が発生するようになったということです。そして、数日で関東や関西を直撃するようになりました。
今回の九州を襲った豪雨は台風と似ており、広島県や岐阜県に向かって数日で一直線に北上してきたことは脅威でしかありません。北海道で暮らしている私にとって対岸の火事のように感じますが、それでも数年前に南富良野を直撃した台風のことを関上げると、やはり他人事とは言えません。
これも一説として、地球温暖化に伴い海水温度が22度を超えるとになると「大気のトルネード現象」が起きると言われています。それが台風に成長するということで、今年も来週あたりから本格的な台風シーズンに突入しようとしています。
三峽在儘力?衛星照片驚見三峽ダム閘門全開排水泄洪
(出典:2020年7月15日 禁聞網)
一方、今回の九州豪雨の雨雲が中国南部から来ていることから、中国の三峡ダムについても注目する必要がありそうです。2か月にわたって降り続けた雨により、限界まで水が溜まった三峡ダムはいよいよ本格的に水門を全開にして放流しています。
私は、中国に留学した経験はないですが、1年程度香港で暮らしていたこともあるので、ある程度は中国語を読むことができます。サンフランシスコで暮らしていた時、世界一大きなチャイナタウンに多くの中国系アメリカ人の友人がいました。
かつて中国文化の研究をしたことがありましたが、札幌市内にも華僑との付き合いがあります。韓国(韓流)研究と同時に、Atlasマンツーマン英会話では中国(華流)サロンを開いていたこともありました。
洪水被害が広がる中国、三峡ダムは果たして持つのか
(出典:2020年7月9日 Yahooニュース)
さて、「三峡ダムは決壊しない…」という報道記事を読みましたが、中国は水害の歴史を4000年の中で克服してきたとされています。中国最古の「夏」王朝(紀元前約2000年)の時代から治水開発を始めたことについては、三国志で有名な司馬遷が「史記」で書いています。
三峡ダムは、1994年に湖北省宜昌市で全長3キロ、高さ180メートル、発電量1000億キロワットという、世界一の巨大ダムの建設を始め、12年後の2006年にようやく完成しています。その間、中国共産党は江沢民(こう・たくみん)政権から胡錦濤(こ・きんとう)政権に移っています。
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