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米中貿易戦争によって勢力を拡大するロシアの食料覇権

 

米中貿易戦争の背後で「漁夫の利」を得て、勢力を拡大しつつあるのがロシアです。最近のアメリカの動きを見ると、中国とは一時的に妥協してでも、次の攻撃目標をロシアに移そうとしているのがわかります。

 

一方、中国が報復としてアメリカに対して関税を引き上げたことで、アメリカ産大豆や小麦、そして豚肉などの輸出の落ち込みは、他国にとっては好都合な状況が続いています。そもそも農産物は生産国が多いため、製品を代用できる国があるということです。

 

中国政府は、トランプのお膝下であるアメリカ南西部の「ファームベルト(農業地帯)」に大きな影響を与えつつ、他の国々から輸入が代用できる品目に限定して関税を引き上げています。そして、これを証明するかのようにアメリカ産に代わってブラジル産の中国向け大豆が大幅に伸びています。さらに、アルゼンチン産も増加が見込まれています。

 

中国がロシア大豆など大量輸入へ、米国からは貿易摩擦・関税合戦で輸入が大幅減―中国メディア
2019年5月1日のエキサイトニュースへのリンク画像です。

 

そのような状況の中、中国への大豆輸出で名乗りを上げたのはロシアであり、ロシアは4月に大豆など農産品輸出について中国との協議を進めていました。そして、今年は大豆を6500万トンも輸入する予定です。

 

昨年、中国へのロシア産大豆はたったの82万トンしかありませんでしたが、2024年には中国への輸出量を毎年200万トンずつ増やせるとロシアは考えています。もしアメリカ産大豆への関税引き上げが続くと、中国はロシア産大豆の一大市場になる可能性があります。

 

これは大豆だけではなく、小麦や肉類、魚類、乳製品など食品全般に及んでいる恐れがあり、米中貿易戦争の余波で大きく減少しているアメリカ産に代わり、ロシア産食品の中国輸出が急速に増加しています。

 

今後5年間で、ロシアによる中国への輸出は450億ドル規模に達する見込みで、現在の輸出量の2倍に相当します。これからロシアは、食糧分野で世界の供給を担うトップ10に入ることになるとする見通しを示しています。

 

ロシアは、すでに小麦の生産量で14%程度のカナダとアメリカを上回っており、全世界の需要の21%をロシア産小麦が占めています。ソチオリンピック終了直後の2014年、クリミア半島を併合したロシアは欧米諸国の厳しい制裁を受けていますが、安全保障のために食糧自給を急いで進めてきました。その結果、ロシアは食糧供給大国となったわけです。

 

さて、トランプ大統領が仕掛けた米中貿易戦争によって、結局、中国は農産物のアメリカ依存から脱却し、ロシアへの依存を深めつつあります。これは食料生産をさらに増大させ、ロシアを世界有数の食料供給国に押し上げる効果をもたしました。

 

ロシアは天然ガスなどのエネルギー分野だけではなく、食料分野でも覇権を握ろうとしています。15億人もの人口を抱える中国の食料市場がロシアに開かれることは、ロシア経済を強化する結果になることは明らかです。

 

今、エネルギーと食糧という不可欠な分野で、ロシアの勢力が拡大しつつあります。実は、アメリカはロシアの勢力拡大を抑止するために、エネルギー供給ネットワークを壊し、ロシアを経済的に弱体化させようとしていました。

 

ところが、米中貿易戦争によって正反対の結果をもたらしつつあります。今後、米中貿易戦争は一時的にも妥協しつつ、抑止のターゲットを中国からロシアに変えてくる可能性があるものと思われます。

 

それが6月28日に大阪で開催予定のG20サミットで行われる可能性が高い米中首脳会談の後に宣言されるのか、あるいはそれ以降になるのかはわかりません。ただし、近いうちにアメリカの方針転換は発表されることになると考えられます。

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