金(ゴールド)は、ニューヨーク金市場(COMEX)の値段で、1オンス1500ドル台を維持し続けています。この1500ドルを31.1で割り、現在のドル=円の為替値段を掛けると1グラム当たりの日本国内の金価格になるわけです。
ところが、日本国内の金市場(ゴールド)の値段の最高値が、ニューヨーク金市場の価格よりも1グラム当たり30円ほど高いことから、いよいよ日本国内でも金地金を購入する力が強まっていることが分かります。
一方、情報リテラシーを持たない普通の日本人は、金価格が上がっていることから貴金属の買い取り業者の店に押しかけています。家に眠っていた14金のブレスレットやアクセサリーなどを持ち込んでおカネに換えているようです。
東京金市場では、売り値が1グラム5600円台にまで跳ね上がった金価格ですが、14金の古い金製品はそこから30%ほど値引きされることになります。他方、田中貴金属などの大手の金小売商では、これに消費税10%と手数料が取られる計算になります。
その田中貴金属のホームページには、金コインの在庫がなく、造幣局からの安定供給の見込みが立たないことから、販売を行うことができない状態となっています。
※プラチナイーグルコイン(1オンス、1/2オンス、1/4オンス、1/10オンス)、プラチナメイプルリーフコイン(1/2オンス、1/4オンス、1/10オンス)は、現在在庫がなく、造幣局からの安定供給の見込みが立たないことから、販売を行うことができない状態となっております。
結局、金貨や銀貨は日本以外では世界中で現在でも通用する「正貨」として認知されているわけです。しかし、日本での金コイン供給がすでに止まっているということは、遅くても2~3年のうちに金(ゴールド)や銀(シルバー)の現物も購入することができなくなる可能性が現実のものとなってきたということです。
さて、金価格が上昇し始めた6月頃から、私は金(ゴールド)について具体的な話をコラムにしてきました。どこのお店で買うと刻印がある金地金が買えることや、税務署への連絡はどのようにしているのか、などについて答えてきました。
金価格が上昇し始めたきっかけは、トランプ政権が仕掛けた中国との貿易戦争が過激化すると予想した欧米の機関投資家が、リスク・オフ資産への逃避先として金(ゴールド)を選んだことから始まりました。
金本位制支持者 2人がFRB入りか
つまり、キリスト教徒を中心に「新約聖書のマタイの福音書18章21~35節」や「ヨハネの黙示録」を読み、「7の70倍」や「獣の数字666」の意味を解読しようとしています。聖書コードを解読できた人であれば、金(ゴールド)市場の先行きを読むことができるかもしれません。
新約聖書マタイの福音書18章21~35節
21 そのとき、ペテロがイエスのもとにきて言った、「主よ、兄弟がわたしに対して罪を犯した場合、幾たびゆるさねばなりませんか。七たびまでですか」。
22 イエスは彼に言われた、「わたしは七たびまでとは言わない。七たびを七十倍するまでにしなさい。
23 それだから、天国は王が僕たちと決算をするようなものだ。
24 決算が始まると、一万タラントの負債のある者が、王のところに連れられてきた。
25 しかし、返せなかったので、主人は、その人自身とその妻子と持ち物全部とを売って返すように命じた。
26 そこで、この僕はひれ伏して哀願した、『どうぞお待ちください。全部お返しいたしますから』。
27 僕の主人はあわれに思って、彼をゆるし、その負債を免じてやった。
28 その僕が出て行くと、百デナリを貸しているひとりの仲間に出会い、彼をつかまえ、首をしめて『借金を返せ』と言った。
29 そこでこの仲間はひれ伏し、『どうか待ってくれ。返すから』と言って頼んだ。
30 しかし承知せずに、その人をひっぱって行って、借金を返すまで獄に入れた。
31 その人の仲間たちは、この様子を見て、非常に心をいため、行ってそのことをのこらず主人に話した。
32 そこでこの主人は彼を呼びつけて言った、『悪い僕、わたしに願ったからこそ、あの負債を全部ゆるしてやったのだ。
33 わたしがあわれんでやったように、あの仲間をあわれんでやるべきではなかったか』。
34 そして主人は立腹して、負債全部を返してしまうまで、彼を獄吏に引きわたした。
35 あなたがためいめいも、もし心から兄弟をゆるさないならば、わたしの天の父もまたあなたがたに対して、そのようになさるであろう」。
実際に、アメリカにあるキリスト教会では、牧師が金(ゴールド)を買うように薦めているところがあります。今となっては、結果とし正しかったのですが、今後もそれが正しいとは限りません。それでも、最終的に価値がゼロになることが確定している紙幣や債券を持っているよりも、経済的に生き残れる可能性が高いということだけは確かです。
ニューヨークの中心地にあるトランプ・タワーが人々から「黄金の城」と呼ばれ、トランプ大統領自身が金(ゴールド)の愛好家であることを隠さずに、金本位制の復活について語っている理由として、イスラエルの歴史や聖書があると思われます。
トランプタワーに潜入 ライフルで守られた「黄金の城」で見たものは
今後、金(ゴールド)市場の先行きとしては、どんなにテクニカル分析やファンダメンタルに長けている投資コンサルタントでも予想できないほど乱高下することが予想されます。そもそも、それを知ることのできる人々は世界でも限られているということです。
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