NYダウが一時3万ドル割れ 英は金利急騰、ポンド安も
(出典:2022年9月23日 日本経済新聞)
現在、金融市場で株価が暴落して大きく損益を出している投資家が増えています。例えば、投資信託のETFは年初来で20%以上もマイナスとなっています。
ニューヨーク平均株価がついに3万ドルを割り、レバレッジ(信用取引)をかけたブル・ベア型商品で楽に儲けようとした投資家たちは、絶望的になっているかもしれません。しかし、これからさらに底に向けて落ちていくように思います。
損を出した投資家たちは、株価の動きがどうなるのかわらない以上、冷静な判断を下すことはできるのでしょうか?すでに機関投資家たちは逃げており、自分の意思を貫くことはできるのでしょうか?
一方、株価が暴落するたびにある特定の銘柄を買い増しし、これから長期に渡って保有し続けようとする投資家も存在しています。当然、普通の人にはなかなかできない決断ではありません。
もし決断したとしても、これから長く果てしなく忍耐が試されることになります。どれだけ株価が乱高下しても、頑固一徹で売却しない、という鉄の意志を継続させる必要があります。途中で諦めたり、気分が変わったり、動揺したりすると投資というのは失敗します。
株価は過去の歴史的暴落相場と同じパターンか
(出典:2022年8月26日 JB press)
この手法は決して万人向けではなく、もしそれができるのであれば世界的投資家のバフェットやソロスになれるかもしれません。あなたが今50歳の場合、20年後の2042年は70歳であり、それまで生きているかどうかもわかりません。
例えば、1929年に起きたウォール街大暴落後に世界大恐慌が始まりましたが、株価が上昇し始めたのは第二次世界大戦後の1945年であり、15年も待たなければならなかったわけです。そして、それから長い時間をかけて少しずつ上昇していきました。
2008年に起きたリーマンショックでニューヨーク・ダウ平均株価は、14000ドル台から7000ドル台まで下落し、日経平均株価も18000円台から7000円台に落ちました。「山が高いほど谷が深い」ということで、今回は最高値の38000ドルからどこまで落ちるのでしょうか?
通常、人間というのは大混乱が起きている時にリスクを冒そうとはしません。しかし、リスクをリスクと思わない人たちもいます。いよいよ、これから株価大暴落という今世紀最大のイベントが到来しようとしています。
侵攻半年、金(ゴールド)相場高止まりは長期化へ
(出典:2022年8月30日 トウシル by 楽天証券)
さて、もはやリスク資産である株式や債券、仮想通貨、為替相場が乱高下している一方で、金(ゴールド)価格は比較的安定しています。ウクライナ戦争が始まった2月以降は1グラム8000円台を維持しているわけです。
まだまだ金価格は値上がりを期待する声がありますが、金を購入して5年が過ぎた人たちは売却するタイミングを見計らっています。ちなみに、1グラム8000円台というのはあくまで日本市場(ドル計算)の価格であり、BRICs諸国では1グラム=1万2000円台を軽く超えています。
現在、西側諸国では1オンス=1600ドル台をつけていますが、ロシアなら1オンス=2700ドル台で購入できます。とはいえ、日本人が金地金をロシアの金取引業者に持ち込んでも買い取ってもらえません。
ロシアルーブル、侵攻前上回る 原油価格の上昇追い風
(出典:2022年9月27日 日本経済新聞)
そもそも、そう簡単にロシアには渡航できないので想像上の話しかできません。現在、ロシアルーブルは1円=2.5ルーブルで、1グラム=20000円台で金を売ることができるわけです。1ドル=60ルーブルで計算すると、ロシアでは1オンス=3000ドル台で売却することができる計算になります。
今後、日本を含む西側諸国の金価格も、ロシアや中国の国内価格に引き寄せられて値上がりするものと考えられます。ただし、金はETF(投資信託=証券)などで買わないでください。あくまで現物で保有し、いつでも換金できるようにしておくことです。
NYダウ 7営業日ぶり値上がり 英中央銀行の国債買い入れ発表で
(出典:2022年9月29日 NHK NEWS WEB)
いずれにしても、世界の株式市場は少しずつ下落しており、少しぐらい値を戻したとしても何度も暴落・暴騰を繰り返すだけで、最終的には下落トレンドを形成していきます。
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