[FT]金、延べ棒が新型コロナの混乱で供給不足に
(出典:2020年3月24日 日本経済新聞)
イギリスの経済紙Financial Timesの記事ですが、実は数年前に日本経済新聞がFT紙を買収しています。買収と言うよりは、買わされたという言い方が正しいと思います。
FT(フィナンシャル・タイムズ紙)という、世界で最も金融や経済問題を取り扱う新聞は、世界中の経営者と投資家に読まれており、イギリスでも権威があって格式が高い経済新聞と考えられています。FTは、世界的に金(ゴールド)の在庫が足りなくなっていることを報じています。
また、金価格も高騰しているせいか、金(ゴールド)よりも安い銀(シルバー)や白金(プラチナ)を購入する方がいるようですが、銀やプラチナの地金もモノによっては店頭では在庫がなく、購入受付中止をしていることもあると聞こえてきます。
新型コロナが招いた世界的「ゴールドラッシュ」
(出典:2020年3月30日 Wall Street Journal)
一方、アメリカの経済紙Wall Street Journal(ウォール・ストリート・ジャーナル紙)」の記事でも、金(ゴールド)の現物の在庫不足の深刻化を受け、ニューヨークのウォール街で働く銀行は、カナダ造幣局とスイス銀行に救援を求めているようです。
5トンの金(ゴールド・バー)を、プライベート・ジェット機で、しかも高い保険金をかけてニューヨークまで輸送することを、カナダやスイス当局の担当者が拒否しているという内容です。実は、日本でも全く同じことが起きているわけです。
金融市場が大暴落する前に、自分の資産保全について真剣に考えている人たちは、高値でもいいので何とか金を手に入れたいということです。世界中にいる富裕層や準富裕層は、すでに資産運用を諦め、資産保全に移行しようとしています。
「アフターコロナ」社会はどうなる? 「ミニマリスト」から「プレッパー」の時代へ
(出典:2020年4月13日 Yahooニュース)
それに対して、金融資産がない中産階級の人々にとってはあまり関係のない話かもしれません。それよりも、食料備蓄や自家発電などに力を入れる必要がありそうです。当然、知識層の人たちも何かに投資することはできます。
結局、知識がない人たちの多くは現金(紙幣)にしがみつく傾向が高く、デフレが続く日本では1ドル50円程度までは現金がモノを言う状況が続いていくと思われます。現金さえあれば、それなりに生きていくことができるはずです。
最近、情報リテラシーを身につけようと学ぶ人たちの間では、経営者と知識人の2つに大きく分かれているように思います。しかし、もう少し現実的になって資産保全のことを本気で考えることが知識人にも必要になりつつあります。
たった数百グラムの金(ゴールド)で、自分と自分の家族が生き延びられるとは思いませんが、私はそれでもこのコラムで知恵を学びながらしぶとく生きていけるようにしていきたいと考えています。
そろそろ本ばかり読んでいないで、何とかその日に間に合わせるようにある程度の準備をするために動き始めるべきです。私が書く衝撃的な文章に恐れを感じた方は、自分の本能のようなものが働いているものと思われます。
世の中の読書人や知識人が、できるだけカネの心配をしたくないことや、気楽に生きたい気持ちはわかりますが、一生に一度くらいは対応する必要が出てきたのが2020年というターニング・イヤーです。
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