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原油価格の高騰は、世界最大の原油輸入国である中国にとっては大きな痛手となっていますが、米中貿易戦争による高関税で減速している中国経済は、さらに減速させることになるのは明らかです。
これは、中国の勢力拡大を抑止したいアメリカのトランプ政権としては願ってもない状況であって、中国が経済的に追い詰められれば、トランプ政権は中国から大幅な妥協を引き出せるようになるというわけです。
このように、今回のサウジアラビアの石油施設と油田の攻撃が敵対する勢力の了解で行われたものだとするなら、中東情勢は関係した勢力によって完全にコントロールされているため、イランとアメリカの全面戦争というような状況にはならないはずです。
結果として、トランプ政権はイランへの制裁をさらに強化し、イラン強硬派が支援しているシーア派武装組織の基地を象徴的に報復するという、非常にコントロールされた限定的軍事行動をとることになると思われます。
一方、原油価格は上昇トレンドで動いていることは明らかです。いよいよ2020年11月に実施予定のアメリカ大統領選挙での再選に向けて、トランプ大統領が仕掛けていくことになります。ライバルである民主党の統一候補は、ジョー・バイデン元副大統領か、エリザベス・ウォーレン上院議員に絞られています。
ウォーレン氏支持率、バイデン氏抜き初めてトップへ米大統領選民主党候補争い
トランプ陣営のエリザベス・ウォーレン上院議員に対する批判は厳しく、彼女はアメリカを社会主義に誘導して日本のような「国民皆保険制度」など実現不可能な政策を推し進めようとしています。
大統領選挙に勝利するために、トランプ陣営は環境問題とその解決が弱点になるということを認識し、環境保護対策を実施しようとしています。すでに環境保護への各国の関心は高まっており、国連の国際機関が大規模火災で問題になってる南米のアマゾン一帯をを購入するかもしれません。
先月、グリーンランドを買収しようとデンマーク政府に話を持ち掛けましたが、これが布石となり、自然公園として植生していくということになるかもしれません。19世紀にアメリカがロシアからアラスカを購入しましたが、似たような売買契約になる可能性が出てきました。
結局、2020年に入ってもアメリカ経済は強く、トランプ政権はイギリスやカナダなどと自由貿易協定を締結することになる可能性があります。同時に、米ドルが無価値になるという予測がありますが、それは2020年中ではなく、2021年以降であるという予測がされています。
他方、金（ゴールド）や銀（シルバー）の価格上昇は今後も止まらないものと考えられますが、ドイツをはじめEU（欧州連合）下にあるヨーロッパの企業は銀行の経営状況が悪くなるにつれて、ますます価値を失っていくように思います。
すでにトランプ政権は、中国と貿易戦争を行っていますが、2020年からはそのEUと貿易戦争を始めるものと思われます。アメリカ大統領選挙が実施される11月まではアメリカ経済に勢いがありますが、問題が起きるのは2021年以降です。
一方、中国は香港だけではなく、台湾、そして中国本土にも暴動が拡大すれば米中貿易戦争は緩和するどころか、一層激しくなるはずです。トランプ政権は法律を制定し、中国に進出しているアメリカ企業をアメリカに引き戻す政策を行う方向に進めようとしています。
結局、2020年はアメリカではなく、中国のほうが大きな問題を抱えることになりそうです。しかし、1989年に起きた天安門事件のような1万人以上が殺害されるような事件にはならず、習近平主席が大きく譲歩することで、ついに平和的な民主化が達成されるということです。
中国の新しい民主主義の原則となるのは日本とも関係の深かった孫文であって、この原則に基づく民主主義は世界的な影響力を持つことになります。
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