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「人間」に依存しない経営が今、求められているように思います。「人間」に依存しないといっても、雇用を生まないということではありません。
私たちAtlasでは、自責（自分のせい）にできる「人」を雇用したいと考えています。むしろ雇用はどんどんするべきであると考えています。なぜなら、地域社会に必要とされているため、そこに貢献することで企業というのは永続していくものだからです。
現に、私たちは全国的に語学スクールを展開しています。規模は小さいながら日本人スタッフを20名程度、外国人講師を1000名以上も雇用しています。
この際、雇用の話よりも経営という負けの許されない仕事を不確定要因の多い「人間」というものに依存しないと言うべきかもしれません。それによって健全に会社が維持されることでそこに残る社員（人）が恩恵を受けることができるようなシステムにするということです。
今、優良企業こそリテイナー・フィーを得ることができるビジネスモデルを構築してきた理由は明らかになりつつあります。つまり、長期的に売上を上げ、継続的に利益をもたらす仕組みが完成することで、会社は「人間」に依存せず、毎月、売上と利益が積み上がる状態になるから優良企業になるというわけです。
この19年間、自分なりに会員制語学スクールである「Atlasマンツーマン英会話」の経営を振り返ると、もしかして自分は間違ったのかと思う場面が時々あったように思います。
2001年当時、私は長く暮らしたアメリカから数十年ぶりに帰国し、北海道札幌市にあるすでに築40年以上のマンションの一室でゼロの状態から、資金をかけずにビジネスを作ったためにスタートダッシュが他者よりも遅かったわけです。
ところが、最初に一気に大きくしたことで、そこから先は加速度的に成長していきました。何度も一気に成長する場面がありながらも、リスク軽減の思いから拠点を「地方にある4都市にする」という安全な経営戦略を選びました。
今となれば、もっと早い段階でサプライチェーン・マーケティングの原理（「人」と「人間」も違い）を理解して設計していればよかったと反省しています。チャンスは何度もあるわけでなく、今は時代を見据えながら次のチャンスに長期的視点で様子を見ています。
ところで、ビジネスの理想的な学び方に、「未来志向」と「ストック思考」を習得するというものがあります。すると必ず自社の事業の見え方が変わることがあります。そして、新しいビジネスへのヒントが必ず見つかるようになるというものです。
そこから具体的なサービスの設計が出来ていきますが、完成はここからです。私たちの想念を共有（シェア）してくれる仲間と協力しながら、さらに完成までチューニングしていきます。このプロセスには多少の時間はかかり、一時的に拠点場所の閉鎖をする必要があります。
これから数十年も持続できる事業を作るわけですから、2019年4月以降から2020年の東京オリンピック以降の間はむしろとても大事な期間だと考えています。これはまったく遠回りなことではなく、大事なのは「人」である日本人社員と外国人講師に私たちの想念を共有してもらうことです。
残念ながら、長年の様々な行き違いにより、あるLSではこれ以上教室運営を継続することができなくなりつつあります。そのため、私たちの想念を共有してもらう時間が必要であると判断することにしました。
想念を共有する方法で最も効率的なのが、札幌本社での勤務です。これは2年以内という少ない時間でも一気に共有できるマネジメント・プログラムを行います。特に、ストック思考についてまだ仕組みを活かしている方は少数です。
偶然に理解できた方もいますが、まだまだ本質的なことは知られていません。日本人社員にはこの価値を知ってもらいたいという思いで、新元号となる2019年4月30日前後に、2020年夏以降のリニューアルオープンまで一時的に閉鎖することになりました。
現在、札幌以外の他のLSについても一時的な閉鎖の予定がありますが、具体的な人材のシェア度の可能性診断を行っております。今後、各LSの人材確保につきましては、全国で10人以下の少人数制にしていく予定です。
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