|
The Day After: Trump 'Not Interested' In Talking As Musk Continues To Make Case Against BBB
 (出典:2025年6月6日 ゼロヘッジ)
最近、トランプ大統領とイーロン・マスクが対立してメディアは「喧嘩別れ」したように報道されていますが、相変わらず真実や真相は伝えていません。
DOGE(政府効率化省)を率いたイーロンは、FBIや CIA、司法省など政府機関に突入し、官僚や職員を30万人もリストラし、2000億ドル(約28兆円)の経費削減を実施しました。しかし、イーロンはもっと財政支出を減らしたいと考えているようです。
だから、なかなか財政支出を減らせないトランプに対し、不満をぶつけたということです。結局、財政赤字額は今後も増える予定で、上院・下院議会の過半数を持つ共和党は、自分の選挙区に入る連邦予算を増やしたいと思って経費削減に手を抜いているわけです。
White House Sends Congress $9.4 Billion In DOGE Cuts After Musk Rages Against 'Big Beautiful Bill'
 (出典:2025年6月4日 ゼロヘッジ)
具体的には、トランプの目的は「アメリカ・ファースト」であるため、それを実現するために手段として共和党議員たちにカネを配るしかない状況に立たされています。おそらく、自分の任期中(2028年まで)は金融バブル崩壊を防ぐ延命策として財政赤字を放置するしかないと苦渋の決断に迫られています。
つまり、イーロンが正しいわけでもなく、トランプが間違っているということでもなさそうです。アメリカを立て直したい理想主義のイーロンと、アメリカ・ファーストを優先させる現実主義のトランプが対立するのは当たり前のことです。
Musk, Bessent had fistfight in White House in April, WP says
 (出典:2025年6月8日 タス通信)
実際に、イーロンはトランプ政権の関税政策に反対しましたが、閣僚たちがトランプを支持しているので進言は退けられたようです。4月には、イーロンが独自に税務長官を選ぼうとしたので、ベッセント財務長官と殴り合いの大喧嘩になったという噂が流れています。
そもそも、イーロンの任期は当初から5月末までと決まっており、6月に入って政権から離れてからトランプを批判し始めました。興味深いのは、共和党でも民主党でもない第三極(中道)の政党をつくるとイーロンが発言していることです。
日本と違い、アメリカの選挙制度は二大政党制を前提につくられており、国民からの人気が高いイーロンが党首でもアメリカ合衆国の大統領選挙で当選することはありません。しかし、もしアメリカ国内で分離が起こった場合、イーロンは新しい国家(アメリカ共和国)の大統領になれるかもしれません。
「来年は独仏間で戦争、米国で内戦勃発」、ロシア前大統領が予測
 (出典:2022年12月28日 ロイター通信)
イーロンを見ているとその予兆が感じられますが、ロシアのメドベージェフ元大統領が予言したように「イーロン・マスク大統領」は本当に実現する可能性が出てきました。だから、イーロンは天然ガスや石油などの補助金や福祉、医療への補助金など全てを削除するよう主張していました。
当初の目標であった1兆ドル(約150兆円)の財政支出の削減目標には程遠く、アメリカが革命的に転換するまでには至らなかったことが明らかになりました。私は期待を込めて「トランプ革命」と呼んでいましたが、せいぜい大きな変化で終わってしまった感があります。
ところが、トランプに投票したアメリカ国民の多くが連邦政府の財政再建を未だに支持しており、各州(50州)が独自に運営する道を選ぶことに賛成しています。今回のトランプとイーロンの争いは、古いリーダーと新しいリーダーの対決であったように思います。
80代のトランプは時代の転換前(アナログ)のリーダーであり、50代のイーロンは時代の転換後(デジタル)のリーダーとして、やがてタスキの受け渡しが実現します。そして、日本はリーダー不在のまま衰退し続け、最終的に日本政府の存在が忘れ去られていくことになります。
|