中国弾道ミサイル、日本も射程内 高速変則軌道や潜水艦発射型も開発
(出典:2020年8月27日 産経新聞)
中国は、2008年以降からアメリカの巨大空母を破壊することが中距離弾道ミサイルを開発してきました。
具体的には、弾道ミサイルが大気圏外の高度まで上昇した後、標的に向けて垂直落下し、空母を破壊することができるようになったわけです。
また、米軍が保有するあらゆる対空防衛網を突破し、目標に到達できる超高速ミサイルも開発しています。中国のミサイルが、実際に米軍の空母を破壊できるのかどうかは、戦争をしてみなければわかりません。
ただ、空母を破壊できるのであれば、空母機動部隊の軍事的な抑止力はほぼ無力化されてしまうと思われます。これによって、空母機動部隊はミサイルの発射基地のある中国本土に近寄ることが不可能であるということです。
中国「戦狼外交」のお家事情とは…米中“新冷戦”の行方
(出典:2020年8月4日 FNNプライムオンライン)
結果として、アメリカはこれ以上中国を抑え込むことに意味がなくなり、トランプ政権は中国に対して軍事面ではなく、政治面で「冷戦状態」に持ち込むしか方法はないものと考えられます。
前回、米軍の主力部隊である空母機動部隊では、中国が開発した中距離弾道と高速ミサイルに太刀打ちできない以上、アメリカが中国と戦争になることは非現実的であると説明しました。
長年、日本や韓国に駐屯する米軍基地に配備された軍事兵器は、中国人民解放軍に対して抑止策となると期待されてきました。ところが、横田や三沢など在日米軍基地の施設は地下ではなく、地上に設置されています。
そのため、中国が保有する数百発のミサイル攻撃に対して、全く防御できないのが現状です。米軍基地は、高性能の対空防衛システムで防御されてはいますが、数百発ものミサイルで攻撃された時点で壊滅することになります。
美媒:衛星照片曝光中共潛艇使用地下基地(圖)
(出典:2020年8月21日 看中國 VISION TIMES)
一方、中国本土にある人民解放軍の軍事基地のほとんどは地下に設置されています。少なくとも、米軍基地よりも上空からの攻撃に大して防御力は優れているわけです。もしミサイルの撃ちあいになった場合、米軍基地は壊滅し、中国本土の軍事施設の多くは壊滅を逃れる可能性があります。
現在、トランプ政権の国家通商会議の高官で、対中国への中心人物の一人であるピーター・ナバロ博士も、米軍の脆弱性について率直に認めているようです。
ピーター・ナバロ博士によると、中国の軍事技術の発展スピードと米軍の古い軍事戦略を比較すると、米軍のほうのダメージが大きいことがわかっており、米軍から先制攻撃を仕掛けること自体、リスクが高いということです。
アメリカは、このリスクを軽減できる軍事的な戦略を見直せない以上、第一列島線を領海化する中国にはアメリカは対応できないのは明らかです。特に、戦争嫌いのトランプ大統領では、米軍が甚大な被害を受ける戦争のリスクを犯すことなどできないと思います。
米国防総省中国は核弾頭200個超配備今後10年で倍増の可能性
(出典:2020年9月2日 NHK NEWS WEB)
トランプ政権の閣僚や高官たちが、どれほど中国に対して圧力を加える主張したところで、確実に勝てる戦争など不可能です。これがトランプ政権内にいる高官や、軍事を専門とするシンクタンクの一致した意見であるわけです。
とは言え、中国の国際的な影響力をこのまま黙って見過ごすわけにはいかないのが、トランプ政権の役目です。一体、トランプ大統領は2期目にどうするつもりなのでしょうか?
実は、トランプ大統領はこの問題を解決できる方法を知っています。トランプ政権の計画は、日本にとっても重要な意味を持つもので、2026年までの在日米軍の完全撤退にも利用できると私は聞いています。
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