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【コラム】プーチンはウクライナ占領より米国とＮＡＴＯのまひと屈服を狙う（１）
(出典：2022年2月16日 Yahooニュース）
緊迫しているウクライナ情勢で、ロシアがアメリカやNATOに勝利したことを国内外の専門家たちは指摘していますが、それぞれの分析が一致している部分は確かにあります。
例えば、ロシアのプーチン大統領は、天然ガスのパイプラインを止めるとNATO（ヨーロッパ諸国）では冬の寒さや経済活動の継続に耐えられなくなり、まともに機能しなくなることを知っています。だから、アメリカのバイデン政権はヨーロッパ諸国から孤立し始めているように思います。
これで、ロシアがウクライナに侵攻する可能性はかなり低くくなりました。ロシアは、アメリカとヨーロッパ諸国を分裂させようと新たな段階に入りました。しかし、バイデン政権はプーチンの仕掛けた罠に落ちたように思いますが、むしろプーチンのほうが落ちたとも考えられます。
米独、対ロシア制裁で一致 侵攻なら「ガス管稼働せず」
(出典：2022年2月8日 日本経済新聞）
なぜかといえば、もしヨーロッパ諸国がロシアの天然ガスを買うことをやめてアメリカから買うようになれば、ただでさえ経済制裁で経済が落ち込んでいるロシアは、10万人以上の兵士の給与など防衛費だけがかさんでいく一方だからです。
日本のテレビ局や新聞各社は、欧米諸国の分裂を報道することはありませんが、ウクライナに軍事侵攻するロシアを「悪役」として報道しています。「ロシアの暴走を食い止める、民主主義代表のアメリカ」という構図を演出しているのは明らかです。
ところが、不正選挙や意図的な株価の吊り上げ、そしてインフレ率の上昇などを考えると、バイデン政権のアメリカこそ社会主義（ディープステート：DS）代表であり、ロシアのほうが民主主義代表であるようにも見えてきます。
全ロシア将校協会が「プーチン辞任」を要求…！キエフ制圧でも戦略的敗北は避けられない
(出典：2022年2月16日 Yahooニュース）
イヴァショフ退役上級大将は、もともと保守的でこれまでプーチン政権を支持してきました。国営テレビにも登場し、影響力のある人物です。彼と全ロシア将校協会は、「長期的に見ればロシアは必ず負ける…」と戦争に反対しています。
また、ウクライナ侵攻を中止することだけでなく、プーチン大統領の辞任も要求していると報道されています。ロシア軍の多くの将校がウクライナとの戦争を望んでおらず、将校たちはプーチンへの忠誠心がないと言っています。
それに対して、プーチンの思惑通りに事態が本当に進んでいるのであれば、ロシアはフランスやドイツ、ウクライナ首脳と協議したように全ての当事者が停戦に向かうはずです。つまり、ウクライナ政府と東部に住む親ロシア派住民との間で和平に向けた合意が成立するよう働きかけます。
しかし、欧米諸国がロシアに対して経済制裁（国際通貨取引と国際貿易の禁止）を課す場合、ロシアはヨーロッパへの天然ガスのパイプラインの蛇口を完全に止めるものと考えられます。要するに、最も被害を受けるのはヨーロッパの人々となるわけです。
だから、ヨーロッパ諸国はアメリカが提案する経済制裁の発動には反対の姿勢を崩していません。例えば、ハンガリーはロシアとの関係を強化するため、天然ガス供給の拡大に合意しています。
ウクライナ問題、中国がロシアを「支持している」という見方は間違っているワケ
(出典：2022年2月12日 Yahooニュース）
それでも、DSの総本山であるイギリスなどロシアを敵視する国もあるため、ヨーロッパ諸国（EU）は内部分裂する可能性があります。プーチンは、北京冬季オリンピック開会式で習近平と会談した際、中国からウクライナ問題に関する明確な支持を得ています。
今後、ロシアは経済制裁を回避するために、中国と経済協定を締結することになります。もし欧米諸国がロシアに勝てば、今度は台湾問題で中国が同じような攻撃を受けることになると認識していると思われます。
その他、ロシアはアメリカ本土に近いキューバやベネズエラ、ニカラグアと軍事条約を締結し、カリブ海に海軍基地を置くことで脅威に成りうる戦略を立てています。バイデンとプーチン、一体どちらが罠に落ちたのかはまだわかりませんが、本日17日（アメリカ時間16日）は要注意です。
私たちAtlasが考えるシナリオは、ロシアがヨーロッパからアメリカを孤立させることで、最終的にアメリカはロシアに妥協してウクライナ国境から双方の軍隊が撤退することです。プーチンは、国内の反対派を説得して政権を維持するしかありません。
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2022年2月17日
